公開:2022.07.05 更新:2023.03.13
注文住宅をコストダウンする”7つ”のポイントを徹底解説!
注文住宅を建てたいものの「できるだけ安い予算で建てたい」と考える方も多いでしょう。注文住宅の場合いつの間にか費用がかさんでしまい、予算を大幅に超えてしまう場合もあります。
そこで、今回は注文住宅をコストダウンするポイントをご紹介していきます。これから家を建てようと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
注文住宅をコストダウンする”7つ”のポイント
注文住宅をコストダウンするポイントには次の7つがあります。
- 延べ床面積を抑える
- 家の形や間取りをシンプルにする
- 収納スペースを作りすぎない
- 和室を設けない
- 後付けのオプションは後から設置する
- 窓の数やサイズを見直す
- 水回りをまとめる
いずれも注文住宅で家を建てようと思っている方にとって、参考になる役立つものばかりです。ここでは、それぞれの項目について詳しく解説します。
ポイント①:延べ床面積を抑える
注文住宅をコストダウンしたいなら、延べ床面積を抑える必要があります。
延べ床面積は、室内すべての面積の合計です。ちなみに、廊下や階段は延べ床面積に入るものの、吹き抜けや一定条件を満たしたロフトは含まれません。
一般的に延べ床面積が大きければ、建築費もその分高くなる傾向にあります。
敷地面積に余裕があるなら「3階建てではなく2階建てにする」や「不要な部屋を無くす」といった工夫でコストダウンにつなげられます。
ポイント②:家の形や間取りをシンプルにする
家の形や間取りをシンプルにすることもコストダウンにつながります。
同じ大きさの床面積であったとしても、凹凸のある建物だと外壁の表面積が大きくなり、その分費用が高くなります。
また、部屋が多いとその分壁が増えるため、費用が余計にかかります。間取りを考える場合はその部屋が本当に必要なのかを考え、間取りをシンプルにするよう心がけてみてください。
ポイント③:収納スペースを作りすぎない
収納スペースを作り過ぎないのもコストダウンのポイントです。
収納スペースが増えてしまうと、その分工事費がかかります。
注文住宅であれば、自由に収納スペースが作れます。ただし、あまり作りすぎると間取り自体が複雑になり、その結果的にコストを高める事態になりかねません。収納スペースは1箇所にまとめるなどの工夫が必要です。
ポイント④:和室を設けない
コストダウンしたいなら、和室を作らないのも方法の1つです。
和室は洋室に比べて使われる資材のコストが高い傾向にあります。
さらに、畳や障子、ふすまはメンテナンスを必要とし、建築後にも継続的に費用が発生し続けます。ランニングコストの観点からも、和室は最小限に留めるようにしてみてください。
ポイント⑤:後付けのオプションは後から設置する
後付けのオプションは、住まいの完成後に設置するのがおすすめです。
建築前には必要と思ったオプションも、実際に住んでみると使用しないケースも少なくありません。
例えば、キッチンの吊戸棚収納や小屋裏収納、埋め込み型のエアコンなどの設置は慎重に判断する必要があります。後付けできるオプションは一旦省き、本当に必要になってから設置しても遅くはないでしょう。
ポイント⑥:窓の数やサイズを見直す
窓の数やサイズの見直しもコストダウンに効果があります。
窓が多いほど設置費用がかかり、窓が大きいほどにコストが割高になります。
通風や採光を重視した結果、数十万以上のコストが増えていたというケースも少なくありません。設計段階で必要最小限に抑えることが大切です。
ポイント⑦:水回りをまとめる
注文住宅をコストダウンするには、水回りをまとめるのも一つの手です。
例えば、水回り設備の距離が離れるとその分配管を伸ばさなければならず、コストがかかります。
そのため「1階と2階の1つにまとめる」や「水回り設備の場所を近づける」といった工夫でコスト削減につなげられます。
注文住宅をコストダウンする際の”3つ”の注意点
注文住宅をコストダウンする際の注意点については、次の3つが挙げられます。
- コストダウンしてはいけない設備もある
- メンテナンスや修理の費用も考慮する
- 強引な値引き交渉は控える
コストダウンを追求するがあまりに、本当に必要なものまで削ってしまっては本末転倒です。
ここでは、注意点ごとの詳しい内容について解説します。
注意点①:コストダウンしてはいけない設備もある
注文住宅において、コストダウンしてはいけない設備もあります。
コストダウンを図った結果、安心・安全に暮らせない家になってしまうことは避けなければなりません。
コストダウンしてはいけない部分は目に見えない箇所が多く、つい削減の対象にしてしまいがちです。しかし、長く安心して暮らすには、そういったものほどしっかりとコストをかけていくようにしましょう。
具体的な設備は後述いたします。
注意点②:メンテナンスや修理の費用も考慮する
家を建てる場合は、メンテナンスや修理費用も考慮しましょう。
家は建てたら終わりではなく、長く住み続ける場所です。年数がたっていくごとに劣化が起きるため、当然修理や修繕が必要になってきます。
コストダウンのために安価な資材を使った場合、劣化が起きてしまい、すぐに修理が必要になってしまう可能性も考えられるでしょう。建てるときには、メンテナンスの仕方や費用を確認しておくと安心です。
注意点③:強引な値引き交渉は控える
注文住宅には定価という考えがなく、値引き自体は可能です。
ただし、建築会社に無理に値引きをお願いすると、両者の関係も悪化させる可能性があります。
その結果、粗悪な資材に変更される場合も想定されます。無理に値引きをお願いするのではなく、適切な交渉を経てコストダウンを依頼しましょう。
注文住宅でコストダウンしてはいけない性能・設備
注文住宅でコストダウンしてはいけない性能・設備には、次の5つが挙げられます。
- 耐震性・耐火性
- 断熱材
- 防犯・セキュリティ
- 水回り
- 屋根・外壁・窓
ここでは、それぞれの特徴について詳しく解説します。
性能・設備①:耐震性・耐火性
災害はいつ、どんなときに起こるかわかりません。
耐震性や耐火性のコストダウンをすると、実際に地震や火災が起きたときに取り返しのつかない事態になってしまいます。
長く安心して暮らすためにも、耐震性や耐火性に関する部分のコストダウンは避けるようにしましょう。
性能・設備②:断熱材
断熱材のコストダウンも、おすすめしません。
断熱材に安価なものを使ってしまうと夏は暑く、冬は寒い家になる可能性があります。
部屋の温度や湿度の調節がうまくできないと、健康被害が生じる可能性も考えられます。また、安価な断熱材は持ちも悪く、メンテナンスコストも膨らみかねません。
性能・設備③:防犯・セキュリティ
防犯やセキュリティ面も注意したい部分です。
例えば、鍵や扉、窓を安いもので済ませてしまうとセキュリティ面が甘くなり、大切な財産だけではなく家族の命が守れない家となる可能性もあります。
また、費用を抑えるために門やフェンスを作らなかったり、安価なものを選んだりするのもおすすめしません。
性能・設備④:水回り
水回りのコストダウンは、光熱費が膨らむ可能性があります。
最近の水回りの設備には、節水や節電の効果が得られる種類もあります。
長く住み続けることを考えれば初期投資がかかったとしても、結果的に節約できる種類を選んだほうがお得になるケースも少なくありません。
性能・設備⑤:屋根・外壁・窓
屋根や外壁、窓のコストダウンも注意が必要です。
屋根であれば雨漏り、外壁は雨や風による劣化を早める可能性があります。
窓に関しては防犯やセキュリティ面が甘くなる可能性もあり、通気や断熱面にも影響を与えます。
まとめ
注文住宅は、延べ床面積や間取りなどを工夫することでコストカットが可能です。しかし、必要最低限の設備がないと後々にコストがかかったり、防犯面でリスクを抱えたりする可能性があります。
コストダウンしてはいけない設備も理解したうえで慎重に判断し、そのうえで快適に暮らせる家を考えていきましょう。