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公開:2024.02.09

オール電化の電気代は一軒家で平均何円?ガス併用の場合と高騰の原因も解説

キッチン

近年の電気代高騰の影響を受け「オール電化にすると光熱費が高くなるのではないか」「ガスと併用したほうがいいのではないか」と疑問に思う人もいるでしょう。

実際のところ、省エネ性能が高い家電が数多く普及していたり、電力会社ではオール電化向けの料金プランが用意されていたりと、電気代を節約できる方法がいくつかあります。

この記事では、まず、一軒家におけるオール電化とガス併用時の光熱費を比較して、どれほどの違いがあるのかをまとめています。

加えて、オール電化で電気代が高騰する原因や解決策、オール電化のメリットについても解説しますので、オール電化を検討している方はぜひ参考にしてください。

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オール電化の一軒家の平均的な電気代

リビングダイニング

関西電力は、同社が提供しているオール電化プラン「はぴeみる電」の利用データをもとに、世帯人数別でオール電化住宅の電気料金を発表しています。

2020~2021年における月間の電気代の平均値は、10,777~16,533円でした。

人数別の料金は、以下のとおりです。

  • 1人暮らし:10,777円
  • 2人暮らし:13,406円
  • 3人暮らし:14,835円
  • 4人暮らし以上:16,533円


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引用元:関西電力|オール電化世帯人数別の電気代平均額

 

ガスと併用する家庭の平均的な光熱費

キッチン

続いて、ガスと併用している家庭における、月間の平均的な光熱費を見てみましょう。

ガスと併用する家庭の平均的な水道光熱費(月間)
1人暮らし 2人暮らし 3人暮らし 4人暮らし
電気代 6,808円 11,307円 13,157円 13,948円
ガス代 3,331円 4,900円 5,555円 5,427円
他の光熱 843円 1,600円 1,445円 1,005円
合計 10,982円 17,807円 20,157円 20,380円

引用元:総務省統計局|2022年世帯人員・世帯主の年齢階級別

オール電化と比べて、ガスと併用した場合の電気代はすべての世帯で下回っています。

しかし、ガス代と他の光熱費を加えた「光熱費」全体の計算においてはオール電化のほうが割安という結果に。

ガスと併用している家庭のほうが1人暮らしでは205円、2人暮らしでは4,401円、3人暮らしでは5,322円、4人暮らしでは3,847円と、それぞれ光熱費が高くなっていることがわかりました。

なお、加入している料金プランやお住いの地域により、実際の光熱費は異なります。たとえば、寒い地域であれば、暖房器具を使用する期間が長いため、その分電気代や燃料費にかかる費用も増えるでしょう。

あくまでも、上記データは一般的な光熱費の目安としていただき、電気代を比較する際の参考にしてください。

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オール電化の一軒家で電気代が高騰する原因3選

照明

オール電化の電気代が高騰する要因は、近年における電気料金の値上がりだけでなく、以下の3つが挙げられます。

  1. 年式の古い家電や住宅設備を使用している
  2. 電力単価の高い時間帯に電力消費が集中している
  3. 住宅設備の設定で電力をロスしている

 

原因①:年式の古い家電や住宅設備を使用している

オール電化住宅は、そうでない住宅に比べて、1kWhあたりの電気代が割安になるメリットがあります。

しかし、実際のところ、年式の古い家電や設備が電気代を圧迫しているケースは少なくありません。

オール電化が普及し始めた1990年頃では、電気代が高くなりがちな「電気温水器」や、個別暖房として「パネルヒーター」などが使用されており、冬場の月間電力使用量は3,000~5,000kWhが一般的でした。

その後、2003年頃からより省エネ性能の高い電化製品が普及し始めたことで、電力使用料は1,000kWhほどに抑えられ、月間2,000~4,000kWhの削減が実現したのです。

現在、多くのオール電化住宅では、給湯器や暖房システムに、空気の熱を利用して効率的に水や部屋を温める「ヒートポンプ式」が採用されています。

とはいえ、省エネ性能が低い初期(1990年代)の家電や設備が、近年のモデルに取り換えられているわけではありません。

年式の古い家電や設備が導入されている住宅では、最新のものに比べて、2倍以上の電力消費につながっているのが現状です。

 

原因②:電力単価の高い時間帯に電力消費が集中している

電力会社の中には、電気を使用する時間帯によって電力単価を変えていることがあります。

ほとんどの場合で、夜間~早朝の使用料金を安く設定しており、これは電気使用量が少ない時間帯に電気の仕入単価が下がるといった背景によるものです。

当然、電力単価が高めに設定されている時間帯に電力消費が集中すれば、電気代が高騰する要因になるでしょう。

タイマー機能のある家電は、夜間に作動するよう設定しておくなど、電気代が高い時間帯に使用電力を集中させない工夫が必要です。

 

原因③:住宅設備の設定で電力をロスしている

電気給湯器や蓄熱暖房機は、電力単価の低い夜間に作動することがメリットですが、設定を間違えると余分な電力消費につながります。

電気給湯器の場合、使用量よりも多くのお湯を沸かしてしまうと、消費しきれなかった分にまで電気代がかかることに。逆に、少なすぎると、電力使用量の多い時間帯に沸き直さないといけないため、電気代が高くなるのです。

蓄熱暖房機も同様、使用したい時間帯に適切な蓄熱量が用意されていなければ、温め直しが必要となり、夜間蓄熱のメリットを活かせません。

お湯や暖房の使用量は、気温や外出の有無によって変わるため、こまめに設定を見直す必要があるでしょう。

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オール電化を効率よく使用するためのポイント3選

リビング

オール電化を効率よく使用するためには、次の3つのポイントを押さえましょう。

  1. 消費電力の大きい家電や住宅設備を把握する
  2. 単価の低い深夜帯の電力を活用する
  3. 太陽光発電と蓄電池を取り入れる

 

ポイント①:消費電力の大きい家電や住宅設備を把握する

家電や住宅設備はものにより、消費電力に大きな差があります。

消費電力の大きいものほど、電気代が高い時間帯を避けて使うことが節電のポイントです。

洗濯機や炊飯器などはタイマー機能を使ったり、夜間に作動する給湯器や蓄熱暖房機を活用したりするのも方法の1つでしょう。

一般家庭に使われる主な家電と設備の消費電力の割合を、夏季・冬季に分けて下表にまとめましたので、参考にしてください。

家電製品別の消費電力の割合(夏季)
エアコン 34.2%
冷蔵庫 17.8%
照明 9.6%
炊事 6.5%
給湯 6.1%
待機電力 6.0%
テレビ・DVD 4.6%
洗濯機・乾燥機 2.3%
パソコン・ルーター 1.0%
温水便座 0.5%
その他 11.2%

 

家電製品別の消費電力の割合(冬季)
エアコン 32.7%
冷蔵庫 14.9%
照明 9.3%
給湯 12.5%
炊事 7.9%
待機電力 5.5%
テレビ・DVD 4.2%
洗濯機・乾燥機 2.2%
パソコン・ルーター 0.9%
温水便座 0.6%
その他 9.4%

引用元:経済産業省|家庭でできる省エネ

 

ポイント②:単価の低い深夜帯の電力を活用する

電力会社の中には、オール電化向けの料金プランを提供している会社があり、その料金設定は夜間が低く、日中が高いといったケースが大半です。

単価の低い時間帯は電力会社によりさまざまですが、たとえば、以下のようなパターンがあります。

  • 午後9時~翌午前9時
  • 午後10時~翌午前8時
  • 午後11時~翌午前7時


これらの時間帯を効率的に活用できれば、電気代を無理なく削減できるはずです。消費電力の大きい家電や住宅設備を把握したうえで、単価の低い深夜帯に作動できるものがないか確認してみましょう。

 

ポイント③:太陽光発電と蓄電池を取り入れる

オール電化では、太陽光発電と蓄電池を導入して、電力を効率的に活用・消費することも大切です。

電気代が高い日中は、太陽光発電や蓄電池にためた電力を使用して、電気代の安い夜間に蓄電池を充電することで、電気代を節約できます。

さらに、太陽光発電で余った電力を売電すれば、収益化も可能に。

また、近年では、太陽光で発電した電気を電気自動車(EV車)にためられる「V2Hシステム」が注目されています。

今後の電気自動車における需要の高まりはもちろんのこと、家庭用自動車を蓄電池として活用できる点が大きなメリットといえるでしょう。

V2Hは国が導入を促進していることもあり、条件を満たせば補助金を受け取れる場合も。詳しくは、以下の記事で解説しています。

【関連記事】V2Hとは?補助金や価格、対応車種などについてわかりやすく解説

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ガス併用からオール電化に変更するメリット

キッチン

ガス併用からオール電化に変更すると、次のようなメリットが得られます。

  • 火災やガス漏れの心配がない
  • 基本料金の支払いを一本化できる
  • オール電化向けの料金プランに加入できる


オール電化は名前のとおり、住宅におけるすべての家電・設備を電力でまかなうため、火やガスを使うシーンがありません。小さなお子さまや高齢者がいるご家庭でも、安全性の高い暮らしを実現できます。

ガス代の基本料金を支払う必要がないため、光熱費の削減にもつながるでしょう。

また、電気代が安く設定されている、オール電化向けのお得な料金プランを利用できることもメリットに挙げられます。

光熱費削減の観点においては、住宅のスマートハウス化がおすすめです。詳しくは、以下の記事を参考にしてください。

【関連記事】スマートハウスってこんなに便利!3つのメリットや補助金について徹底解説

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まとめ:オール電化にした一軒家の電気代はゼロにすることも可能

リビング

2人暮らし以上の世帯では、ガスと併用した場合よりオール電化のほうが、光熱費を削減できることがわかりました。

とはいえ、電気代の高騰が引き続き懸念される中、オール電化における節電対策は並行して行う必要があります。

  • 消費電力の大きい家電や住宅設備を把握する
  • 単価の低い深夜帯の電力を活用する
  • 太陽光発電と蓄電池を取り入れる


上記3つのポイントを押さえて、オール電化を効率的に使用できれば、電気代ゼロの暮らしも夢ではありません。

アサヒグローバルホームでは、太陽光発電で確保した電力を、電気自動車にためて自家消費できる「V2Hシステム」を搭載した住宅を提案しています。

オール電化を取り入れたい方や毎月の光熱費を減らしたい方は、効率的に節電できる「電気代ZEROの家」を検討してみてはいかがでしょうか。

【関連記事】【2022年最新】V2H補助金の種類4選!条件や注意点も解説
【関連記事】V2Hの施工方法7ステップ!選び方や設置費用も解説
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この記事の監修

川出 明洋

川出 明洋

役職執行役員 所長・店長

保有資格AFP(ファイナンシャルプランナー2級)、ローンアドバイザー

2003年 建築学部を卒業後、アサヒグローバルホーム㈱入社。
住宅営業18年間、個人にて4年連続アサヒグローバルホームNo.1。
今まで個人にて累計1,500件以上の住まいづくり相談に関わり、注文住宅お引渡313棟(2021.12時点)
現在は責任者としてお客さまの住まいづくりに携わる。

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