公開:2023.01.31 更新:2023.05.19
ビルトインガレージで後悔した事例と5つの対策・メリットデメリットも解説
車やバイクが好きな方にとっては、憧れのビルトインガレージ。
新築を検討しようとする方には、設置したいと考える方も多いのではないでしょうか。
ビルトインガレージは、風雨や盗難から愛車を守ってくれるだけではなく、ボールが当たってしまうなど不慮の事故も防いでくれるでしょう。しかし、事前に計画を立てて作らないと後悔してしまうことも。
そこで本記事では、ビルトインガレージのメリット・デメリットとともに後悔した事例や、後悔しないためのポイントを紹介します。
目次
ビルトインガレージとは
ビルトインガレージとは、家の建物内に車やバイクを駐車するスペースを取り入れたガレージハウスのことです。駐車スペースの確保や愛車を風雨や盗難から守るために心強い味方。
都心部では、駐車場やガレージを別に用意する必要がない「1階をガレージ、2階を居住空間」とする住宅が選ばれることが増えてきています。
また、駐車場と家との動線をつなげば、雨が降っていても気にすることなく車の乗り降りができ、小さなお子様がいるご家庭にも利便性が高くおすすめです。
【関連記事】インナーガレージにシャッターは必要?趣味と利便性を両立するコツ
メリット
ビルトインガレージのメリットには、以下の6点が挙げられます。
- 狭い土地でも駐車場を確保できる
- 駐車場代がかからない
- 車を風雨や盗難から守れる
- ボールが当たるなど不慮の事故からも愛車を守れる
- 車のお手入れや趣味の部屋としても活用できる
- ガレージの面積次第で容積率の緩和特例の対象となる
車を持つ上で、家に駐車場を確保できるかどうかは大きな判断材料となります。
ビルトインガレージは、狭小住宅であっても駐車場が確保でき、風雨や盗難から愛車を守ってくれる心強い味方となるでしょう。
また、車のお手入れをするスペースだけではなく、趣味の部屋としての活用も注目されています。
車のお手入れ道具を収納したり友人を招いてのバーベキューをしたりするなど、さまざまな活用方法も魅力の1つです。
デメリット
ビルトインガレージのデメリットには、以下の3点が挙げられます。
- 耐震性能が弱くなる
- 建築費用が高くなりやすい
- 居住空間が狭くなる
インナーガレージのスペース分、建物全体を支える部分が一般的な住宅よりも少なくなります。
耐久性や耐震性などをアップさせる補修工事が必要になり、建築費用が高くなる可能性も考えられるでしょう。
また1階をガレージにすることから、居住空間が2階以上となります。
そのため階段の移動が多くなり、生活の負担を感じる場合があるかもしれません。
デメリットを踏まえ、よく検討してからビルトインガレージの家を検討してください。
ビルトインガレージの後悔した事例
ビルトインガレージのメリット・デメリットを紹介してきましたが、ここからは後悔した事例を紹介していきます。
他の方がどのような事例に後悔しているのか知ることで、ビルトインガレージを建てる際の参考にしてください。
事例①:車の大きさが制限された
1点目は車の大きさが制限されることです。
ビルトインガレージは幅や高さが決まっているため、車の買い替えの際には大きさが制限される場合があります。
また、車は駐車できても余裕がないためお手入れのスペースが確保できず、当初思っていたように利用できない場合もあるでしょう。
事例②:エンジン・シャッター音がうるさい
ビルトインガレージは、家の中に車があるためエンジン音やシャッターを閉める音が居住空間まで響くことが考えられ、小さなお子様や年配の方には配慮が必要な問題です。
特に夜間のエンジン音やシャッター音には注意が必要で、お子様が起きてしまったり近隣住民との騒音トラブルに発展したりする可能性も考えられます。
事例③:予定よりコストが高かった
ビルトインガレージは耐震性や耐久性強化のため、予定よりもコストがかかったという後悔の声も多く聞かれます。
電動シャッターやセンサー照明、居住空間とつなげるドアを設置するなど建築費用が高額になる可能性もあるでしょう。
事例④:固定資産税が高かった
大きなビルトインガレージを作ると延べ床面積に含まれ、結果として固定資産税が高くなるため注意が必要です。
車のお手入れや趣味の空間にと、大きなビルトインガレージは憧れでもあります。
しかし、毎年かかるコストが高くなる可能性もあるため、どの程度の大きさにするのかを十分に話し合ってください。
ビルトインガレージで後悔しない対策
先に紹介した「後悔した事例」を解決するための対策には、以下の4つが挙げられます。
- 将来を考えて大きさを決める
- 音が小さいシャッターを選ぶ
- 優先順位を考えてコストを抑える
- ガレージを家の総面積の5分の1以下に抑える
それぞれ詳しく解説していきます。
対策①:将来を考えて大きさを決める
ビルトインガレージを検討する際には、将来を見据えて広さや大きさを検討しましょう。
車を駐車できたとしても、ある程度の余裕がないと車の乗り降りやガレージ内での移動がしにくいといったデメリットも考えられます。
そういったデメリットに発展しないためにも、以下の3つに注意が必要です。
- これから家族が増える予定があるのか
- コンパクトカーからファミリーカーへの買い替えがあるのか
- 2台所有する可能性は考えられるのか
ビルトインガレージの家を検討する段階で、この3つの注意点にできる限り考慮して設計すれば失敗するリスクも抑えられるでしょう。
対策②:音が小さいシャッターを選ぶ
ビルトインガレージの音が響いてしまう問題には、間取りの工夫が必要です。
音に敏感な家族がいる場合にはガレージから離れた位置に寝室を作ることや、車を出し入れする時間帯・生活スタイルも見直しましょう。
また、一般的には手動のシャッターよりも電動シャッターの方が音は抑えられているといわれており、その際にはより静音性の良いシャッターを選ぶのもポイント。
オーバースライダータイプのシャッターは、より静音性が高くおすすめです。
※オーバースライダーとは、板のようなスラットが天井に沿って収納されるタイプのシャッターのこと。
対策③:優先順位を考えてコストを抑える
ビルトインガレージだけではありませんが、家を購入する際には優先順位を考えて予算内に収めましょう。
そのためにも、ビルトインガレージの大きさ・設備・素材のグレードなど、オプションについても十分な検討が必要です。
対策④:ガレージを家の総面積の5分の1以下に抑える
ビルトインガレージの面積を家の総面積の5分の1以下に抑えると、固定資産税が安く抑えられます。
例えば、家の総面積が150㎡の場合は、ガレージの面積が30㎡以内であれば延べ床面積に入らず、ガレージ分の面積を除いて固定資産税を計算します。
固定資産税は毎年必要なコストとなるため、ガレージ部分の面積についてもチェックしてみてください。
また、固定資産税に関してはお住いの自治体によって異なります。
詳しくは住居がある自治体に確認しましょう。
まとめ
ビルトインガレージは、愛車やバイクを風雨や盗難から守ってくれる心強い味方です。
またビルトインガレージは都会だけではなく、郊外でも利便性の高さから人気の間取りの1つ。
しかし、メリットがある一方、音の問題やコスト面でのデメリットもあります。
さらに、住宅の一部であるビルトインガレージは、簡単に作り直すことができません。
本記事の「後悔しない対策」を参考に、十分に検討してからライフスタイルに合ったビルトインガレージを作ってください。
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ビルトインガレージで後悔しない対策4つ
対策①:将来を考えて大きさを決める
対策②:音が小さいシャッターを選ぶ
対策③:優先順位を考えてコストを抑える
対策④:ガレージを家の総面積の5分の1以下に抑える
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