公開:2024.04.11
土間リビングで失敗しない!メリット・後悔しないポイント・間取り例を解説
リビングの一角に、土足で行き来できる土間を取り入れた「土間リビング」。さまざまなライフスタイルにマッチする幅広い用途が魅力で、おしゃれな空間づくりを叶えたい人にも人気の間取りです。
しかし、1つの部屋に異なる空間があることで、「かえって使いにくい」と後悔するケースは少なくありません。
そこでこの記事では、土間リビングのメリットとデメリット、失敗しないためのポイントを詳しく解説します。
土間リビングを採用した間取り例も紹介しているので、マイホームの間取りやイメージづくりにお悩みの方はぜひ参考にしてください。
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目次
土間リビングとは
土間リビングとは名前のとおり、リビングの一角に土間を取り入れた空間のことです。
一般的に、リビング部分は素足で、土間部分は土足で過ごすことを前提に作られています。
そのため、リビングでは木材などを用いて床が張られており、横になれるようカーペットが敷かれることもあるでしょう。
対して、土間部分ではコンクリートやモルタル、タイルが用いられ、あえて床を張らない仕様となっており、耐汚性・耐水性が高いといった特徴があります。
日本家屋らしい趣を感じられることや、気軽に屋外要素を取り入れられるなど、あらゆる面でオリジナリティをプラスできる居住空間として注目されているのです。
土間リビングの3つのメリット
土間リビングには、以下3つのメリットがあります。
- スペースの使い道が多い
- 空間に広がりを持たせやすい
- 夏は涼しい
メリット①:スペースの使い道が多い
土足での利用を前提としている土間は、素材の特性上、汚れや水に強いといった特徴があります。そのため、汚れが気になる作業はもちろん、広いスペースが必要な場合も快適に利用できるでしょう。
たとえば、次のような用途に向いています。
- DIYやガーデニングの作業スペース
- 自転車やベビーカー置き場
- お子さまの遊び場
特に、雨天時や暑さの厳しい夏でも、外のように利用できる点は大きなメリットです。天候を気にせず、お子さまがのびのびと遊べる場所を確保できるだけでなく、室内で家事をしながら様子を見守れる安心感も得られるでしょう。
メリット②:空間に広がりを持たせやすい
土間はリビングより床面が低く設計されることから、その分、天井までの距離が伸びて空間に広がりを感じられます。それぞれの間に仕切りがないため、リビングからの視界も広がるでしょう。
さらに、土間部分に大きな窓を設置すれば、外の景色が視界に入り、より開放感のある空間を演出できます。
また、リビングに広がりを持たせるには、床材の色もポイントの1つです。
木材やモルタル、コンクリートなどの色に注目することで、より理想に近いリビング空間を実現できるでしょう。
メリット③:夏は涼しい
土間に用いられるモルタルやコンクリートは、熱伝導率が高い素材といわれます。そのため、地面の温度が直に伝わりやすく、夏はひんやりとした冷たい感触が特徴です。
人より体温が高いペットも快適に過ごせるうえ、冷房の電気代節約にもつながります。
また、木材に比べて無機質な印象を与える土間の素材は、見た目からもどこか冷たい印象を受けるのではないでしょうか。
夏は土足に限らず素足で利用するなど、季節ごとに利用方法を変えるケースもあるようです。
土間リビングの3つのデメリット
土間リビングを取り入れる際は、以下3つのデメリットも理解しましょう。
- 冬場が冷えやすい
- 室内に段差が生じる
- 部屋の行き来が面倒になりがち
デメリット①:冬場が冷えやすい
夏に涼しく感じられる土間リビングは、反対に、冬の冷たさがデメリットとして挙げられます。
冷えた地面の温度が土間に伝わり、空間を冷やしてしまうからです。
特に、リビング部分より一段下がった土間には冷たい空気が溜まりやすいため、より寒く感じられることも。構造上、隙間から外の空気が入りやすいことも、冷える原因の1つです。
設計の段階で家の気密・断熱性を高めたり、暖房器具を設置したりするなどして、冷え対策をあらかじめ考えておく必要があるでしょう。
デメリット②:室内に段差が生じる
地面の上に直接施工される土間に対して、フローリングは基礎の上に張られるといった構造上、どうしても段差が生じてしまいます。
住宅のバリアフリー化には適していないため、高齢者や小さなお子さまがいる家庭では、慎重に検討しなければなりません。
とはいえ、玄関に段差がある場合は、車いすや自転車を掃き出し窓を通して土間に移動させやすくなります。
また、段差があることで、土間に溜まったほこりがリビングに入りにくくなる点もメリットです。
利用目的を明確にしたうえで、段差を小さく設計したりスロープを採用したりして、暮らしに合わせた形を取り入れましょう。
デメリット③:部屋の行き来が面倒になりがち
素足で過ごすフローリングと、土足で過ごす土間が1つの空間として機能する土間リビング。移動の際は靴の脱ぎ履きが必要となり、室内にもかかわらず、行き来が面倒になることもデメリットになり得るでしょう。
すぐに履き替えられるサンダルを用意しておくことはもちろんですが、生活動線を考慮した間取り設計がより大切です。
上手く活用できれば、生活の質・家事効率を上げられることもあるでしょう。
以下の記事では、スムーズな家事動線を作るためのポイントを解説しているので、間取りを考える際の参考にしてください。
【関連記事】共働き世帯の間取りは家事動線がポイント!おすすめ事例3選も紹介
土間リビングで後悔しないためのポイント3選
土間リビングは特殊な間取りと設計であるため、失敗しないか不安に思う人もいるのではないでしょうか。
後悔しない家づくりのためには、以下3つのポイントが大切です。
- 室内の動線を慎重に考える
- 寒さ対策を入念にしておく
- 段差をつけすぎない
ポイント①:室内の動線を慎重に考える
先ほどデメリットでも挙げたように、土間の配置によっては部屋の行き来が面倒になるケースがあるため、生活動線を考えて設計することが大切です。
たとえば、よく行き来する部屋までの動線上は、靴の脱ぎ履きがなくスムーズに移動できたほうがよいでしょう。
加えて、毎日行う家事に支障がないよう配置することもポイントです。
また、自転車やアウトドアグッズなどの汚れやすいものを置く場合には、リビング内でなく玄関に収納スペースを作るほうが使いやすいかもしれません。
以下の記事で紹介している土間玄関の活用例も参考に、土間リビングの必要性を考えてみましょう。
【関連記事】土間収納の活用アイデア!失敗を防ぐために検討することと間取り実例を紹介
ポイント②:寒さ対策を入念にしておく
夏は涼しく快適に過ごせる土間リビングは、冬の寒さ対策が欠かせません。
薪ストーブなどの暖房設備を導入するほかにも、土間側を二重窓にすることで断熱効果を高められます。
フローリングエリアとの間に、扉や間仕切りを取り付けるのも効果的です。
また、気密性や断熱性など、住宅性能そのものを高めることも大切です。特に、基礎部分の断熱にこだわることで底冷えを和らげ、冬も暖かく心地よい空間づくりを実現できます。
アサヒグローバルホームでは、高断熱・高気密にこだわった快適な住まいをご提案しています。当社の家づくりについて興味のある方は断熱性・気密性ページをぜひご覧ください。
ポイント③:段差をつけすぎない
お子さまや高齢者がいる家庭では、安全面においても段差をつけすぎないよう注意しましょう。
つまずいて怪我をしたり、上り下りが楽にできなかったりと、かえって不便に感じてしまうケースがあるからです。
バリアフリー住宅には適していないと前述しましたが、将来を見越して、バリアフリーにリフォームできるよう設計することも方法の1つです。
はじめから段差を小さく設計するのか、リフォームを前提に設計するのか、ライフスタイルの変化に合わせて慎重に検討しましょう。
土間リビングを採用した間取り例
ここでは、「土間リビングのある1階完結型の家」を紹介します。この間取りのポイントは以下の2つです。
- 明るく開放感ある土間リビング
- 家事と子育てを両立する間取りの工夫
土間部分には東と南側の2面に窓を設置して、たっぷりと日が差し込む明るいLDKを演出。オープン階段を採用したことで、2階からの採光も取り入れつつ、インテリア性の高いスタイリッシュな空間に仕上がりました。
また、視界を遮らないため、土間やリビングで遊ぶお子さまの様子を、キッチン側から見守れるのもうれしいポイント。
キッチンの背面には、ファミリークローゼットや水回りを集約しており、ぐるりと回遊できるスムーズな家事動線も特徴です。
まとめ:土間リビングで後悔しないポイントを押さえよう
収納場所や作業スペース、お子さまの遊び場など、ライフスタイルに合わせてさまざまな使い道がある土間リビング。
マイホームに取り入れる際は、以下のポイントを押さえましょう。
- 室内の動線を慎重に考える
- 寒さ対策を入念にしておく
- 段差をつけすぎない
家づくりでは、ライフスタイルの変化に備えることが大切です。本記事を参考に、土間リビングの使用目的をさまざまな視点から考えて、後悔しないマイホームを手に入れましょう。
家事効率のよい間取りやおしゃれな外観など、こだわりの住宅をもっと見たい方は、当社の施工事例ページをぜひご覧ください。
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