公開:2024.03.25
シングルマザーは家を買うべき?メリット・デメリットと予算相場を解説
シングルマザーが家を買うべきかどうか、それとも賃貸で暮らしていくべきか悩む人は多いです。
家は一度購入すると固定資産としての価値を持つ一方、遠方への転勤が難しくなるなど、ライフスタイルが制限されます。賃貸の場合、資産として残せない代わりに、居住地の融通が利きやすいです。
この記事では、シングルマザーが家を買うメリット・デメリットをまとめました。
借り入れ可能な住宅ローンの金額や、利用できる補助金もあわせて解説しているので、シングルマザーの方で家を購入しようか迷っている人はぜひ参考にしてください。
目次
シングルマザーが家を買う3つのメリット
シングルマザーが家を買う3つのメリットは、以下の通りです。
- 子どもに家を残せる
- ローン完済後は費用負担が軽くなる
- 間取りや内装を自由に変えられる
メリット①:子どもに家を残せる
シングルマザーが家を買う最大のメリットが、子どもに家を残せる点です。
住宅を購入する際、ローン契約に伴い「団体信用生命保険」への加入を求められるケースがほとんどです。
団体信用生命保険は、ローン契約者が亡くなったり、重度の障害を負ったりした場合、残った住宅ローンの支払いが免除されます。
そのため、自身に万が一のことが起きた際、家族に財産として家を残すことが可能です。
一方、賃貸では契約者に万一のことがあっても、家賃の支払い義務が消滅することはありません。不慮の事態に備えて家を残せるのは、賃貸住宅では得られないメリットと言えるでしょう。
メリット②:ローン完済後は費用負担が軽くなる
ローン返済中は賃貸と同等の出費が見込まれますが、ローン完済を迎えると住宅関連の出費を大幅に削減できます。
退職を迎えるまでにローンを完済できれば、住居費に対する不安を減らした状態でセカンドライフを送れるでしょう。
一方、マンションなどの場合、ローン完済後も管理費や修繕積立金が発生する可能性があります。退去にかかる費用を、年金や預金などで賄えるかどうか確認することも重要です。
さらに、賃貸の場合は家賃の支払いが続き、場合によっては家賃が上昇することもあり得るため、長期的な費用負担という意味でも購入するメリットは大きいでしょう。
メリット③:間取りや内装を自由に変えられる
賃貸住宅では室内の大幅な改装やリフォームはほぼ不可能ですが、マイホームではライフスタイルの変化や子どもの成長に合わせて、自由にリフォームできます。
たとえば、子育てしやすい家にしたい場合、家事動線を考えたり、片付けやすい場所に収納を設置したりすることが重要です。
住宅の間取りや内装の自由度が賃貸より高い点も、家を買うメリットの一つと言えるでしょう。
子育てしやすい家の特徴に関しては以下の記事で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
【関連記事】子育てしやすい家とは?ママさん達のお悩みを解決する間取りをご紹介
シングルマザーが家を買う3つのデメリット
シングルマザーが家を買うメリットは複数ありますが、デメリットも存在します。特に、以下3つのデメリットには注意が必要です。
- ライフスタイルの変化に対応しづらい
- ローン完済後の家が資産になるとは限らない
- 生活・住環境が不便になることも
デメリット①:ライフスタイルの変化に対応しづらい
シングルマザーが住宅を購入する際は、特にライフスタイルの変化に対応しづらい点は覚えておきましょう。
- 子どもの独立
- 再婚
- 職場の変更
たとえば、母と子の2人で生活している状況を想定した一軒家では、子どもが独立すると使用しない部屋が出てきます。
一度定住してしまうと、新たな住まいに移動するのは手間と時間がかかるため、慎重に計画しましょう。
デメリット②:ローン完済後の家が資産になるとは限らない
ローンを払い終えた住宅の資産価値にも注意が必要です。
購入した住宅について、将来的に資産として価値を持つかどうかは、立地に大きく左右されます。
一軒家を選んだ場合、特にその地域の不動産市場・地価の上下に気を付ける必要があります。
分譲マンションもエリアによって価値が上昇する可能性がありますが、予算の関係で割安な物件を選ぶことが多く、最終的に住宅が高い資産価値を保つかは定かではありません。
デメリット③:生活・住環境が不便になることも
シングルマザーの場合、仕事や子育て、家庭管理など、生活の大半を単独で担うことになります。そのため、住む場所によっては日常生活に支障をきたすかもしれません。
駅が近い賃貸マンションであれば、買い物や通勤も便利なことが多く、郊外の一軒家の場合は車が必須になるでしょう。
ほかにも、子どもが現在の学校に馴染めず、別の学校への転校を考えたとしても、家を購入していると転校が難しいことも。
マイホームの購入は必ずしもメリットだけではないため、さまざまな視点で購入・賃貸の別を検討しましょう。
シングルマザーでも住宅ローンは組める
そもそも、住宅ローンの承認は、申込者の収入や返済能力に基づいて判断されます。
- 常勤の雇用形態
- 職業の安定性
- 勤務年数の長さ
- ローン申し込み時の年齢
金融機関がローンの審査をする際は上記の項目などを重視しており、シングルマザーであるかどうかは一つの要素でしかありません。
重要なのは定期的な収入源があり、借入後も安定した返済が見込めるかどうかです。
シングルマザーが家を買う場合の年収別予算相場
シングルマザーが家を買う際の予算相場を実際に計算しました。計算時に設定した条件は、以下の通りです。
- 返済方法:元利均等
- 返済期間:35年間
- 当初金利:1.87%
- 返済負担率:25%
上記の条件に年収を加え、計算した借り入れ可能額を以下の表にまとめました。
年収 | 借り入れ可能額 |
200万円 | 12,830,000円 |
300万円 | 19,250,000円 |
400万円 | 25,670,000円 |
500万円 | 32,080,000円 |
600万円 | 38,500,000円 |
上記の借入可能額も参考にしながら、家を購入する際にどのくらいのお金を借りられるか考えてみましょう。
なお、住宅ローンの金利については以下の記事で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
【関連記事】住宅ローン金利は変動・固定のどっちがいい?選び方のポイントを解説
シングルマザーが家を買う際に利用できる補助金
国が提供する母子父子寡婦福祉資金貸付金制度では、20歳未満の子を養育する未婚の母親や父親、そして寡婦などに向けた住宅購入資金の貸し付けを行っています。
家族構成や収入によらず利用できるのが制度の特徴です。
母子父子寡婦福祉資金貸付金制度の概要は、以下の通りです。
項目 | 一般条件 | 特別条件 |
限度額 | 1,500,000円 | 2,000,000円 |
据置期間 | 6ヶ月 | 6ヶ月 |
償還期間 | 6年以内 | 7年以内 |
利率 | 年1.0%(保証人無) | 無利子(保証人有) |
引用元:内閣府男女共同参画局 | 母子父子寡婦福祉資金貸付金制度
地方自治体でも独自の支援制度を設けていることも多いため、あわせて確認するとよいでしょう。
持ち家と賃貸で費用負担はどうなるのか
持ち家と賃貸の住居費用の負担は、個々の状況によって異なります。
持ち家の場合は毎月のローン返済には利息が含まれ、繰り上げ返済によって総返済額を減らすことが可能です。
ローン完済後は住居関連の出費を削減できますが、固定資産税などの税金や定期的なメンテナンス費用は継続して発生します。
一方、賃貸住宅では賃料の支払いは続きますが利息負担がなく、メンテナンス費用も基本的にはかかりません。
また、住居を変更することで、住居費を調整できる柔軟性もあります。
上記の要素を踏まえ、長期的な費用を見積もることが大切です。
まとめ:シングルマザーが家を買うべきかは慎重に判断しよう
シングルマザーが家を購入するメリットは、資産として子どもに家を残せる点やローン完済後の経済的な負担を減らせる点などがあります。
一方で、ライフスタイルの変更の難しさや生活環境の不便さなどはネックになるでしょう。
持ち家と賃貸の選択は個々の状況によって異なるため、長期的にかかる費用を計算して判断することが重要です。
アサヒグローバルホームでは、お客様の要望に合わせて暮らしやすい家を提供しています。
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