公開:2022.03.03 更新:2023.05.18
こども未来住宅支援事業とは?最大100万円の補助金がもらえる対象者や申請方法など徹底解説
2022年4月よりこどもみらい住宅支援事業が始まりました。この事業は子育て世帯、若者夫婦世帯に大きなメリットがある支援事業です。
発足時点では契約期限が2022年10月末となっていましたが、2022年6月現在、2023年3月末までに延長されました。また、申請期限も変更されています。
本記事ではこどもみらい住宅支援事業について、事業開始後の変更点を交えて詳しく解説いたします。
目次
こども未来住宅支援事業とは
こどもみらい住宅支援事業は国土交通省が執りおこなう支援事業です。子育て世帯、若者夫婦世帯を対象とし、子育て支援や住宅取得支援を目標に発足されました。以下がおもな目的として取り上げられています。
- 子育て支援
- カーボンニュートラルの実現(2050年目標)
子育て世帯や若夫婦世帯に対し、一定の条件を満たした住宅の取得支援をおこないます。
支援により、対象世帯が省エネ性能の高い新築住宅の取得、または同種の住宅へリフォームする金銭的ハードルを下げられます。住宅取得による子育て支援と同時に、省エネ性能が高い住宅を増やし、カーボンニュートラル実現を推進できる特徴を持つ事業です。
具体的な支援内容と対象は以下になります。
・最大100万円の補助金交付
省エネ性能が高い新築、または同種の新築分譲住宅の購入
※子育て世帯、若者夫婦世帯が対象
・最大60万円の補助金交付
省エネ性能が向上するリフォーム
※世帯・属性にかかわらず、すべての世帯が対象
こども未来住宅支援事業の対象者
こどもみらい住宅支援事業の対象者は、子育て世帯、若夫婦世帯がおもたる対象です。それぞれの該当条件をご紹介します。
対象者①:子育て世帯
「子育て世帯」は新築住宅・新築分譲住宅・リフォームすべてにおいて支援を受けられます。
子育て世帯としての該当条件は「申請時点において18歳未満(2003年4月2日以降に出生)の子どもがいる家庭」です。
対象者②:若者夫婦世帯
「若者夫婦世帯」も新築住宅・新築分譲住宅・リフォームのすべてで支援が受けられます。
若者夫婦世帯としての該当条件は「申請時点において夫婦として世帯を持っており、夫か妻のいずれかが39歳以下(1981年4月2日以降出生)であること」です。
こども未来住宅支援事業の対象となる住宅
こどもみらい住宅支援事業では、対象になる住宅を3つに限定しています。該当する住宅の建築や購入、リフォーム予定があれば、ぜひ申請をおすすめします。
注文住宅の新築
対象になるひとつは「注文住宅の新築」です。以下の条件に該当すれば申請が可能です。
- 子育て世帯、若者夫婦世帯が所有者である
- 所有者が自ら居住する
- こどもみらい住宅事業者と工事請負契約を締結
- 土砂災害特別警戒区域外である
- 未完成、または完成から1年以内、かつ、人の居住経歴がない
- 延床面積が50平方メートル以上である
- ZEH住宅、省エネ性能が高い住宅、または一定の省エネ性能を満たした住宅
- 交付申請時に一定以上の出来高が確認できる
新規分譲住宅の購入
新規分譲住宅の購入も対象です。以下の条件を満たすと申請できます。
- 子育て世帯、若者夫婦世帯が所有者である
- 所有者が自ら居住する
- こどもみらい住宅事業者と工事請負契約を締結
- 土砂災害特別警戒区域外である
- 不動産売買契約締結時点で未完成、または完成から1年以内、かつ、人の居住経歴がない
- 延床面積が50平方メートル以上である
- ZEH住宅、省エネ性能が高い住宅、または一定の省エネ性能を満たした住宅
- 交付申請時に一定以上の出来高が確認できる
リフォーム
リフォームは子育て世帯や若者夫婦世帯に限らず、条件を満たしていればすべての世帯が対象になります。ただし補助金額の上限が異なるため、事前に必ず確認してください。条件は以下の通りです。
- こどもみらい住宅事業者と工事請負契約を締結
- リフォームする住宅の所有者等(法人を含む所有者・家族・賃借人・管理組合・管理組合法人のいずれか)である
- 補助金額が合計5万円を超える
- こどもみらい住宅支援事業に定めたリフォーム内容である
こどもみらい住宅支援事業に定めたリフォーム内容は以下の8項目になります。
- 開口部の断熱改修
- 外壁、屋根・天井、または床の断熱改修
- エコ住宅設備(太陽熱利用システム、節水型トイレなど)の設置
- 子育て対応改修(ビルトイン食洗機、宅配ボックスの設置など)
- 耐震改修
- バリアフリー改修
- 空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置
- リフォーム瑕疵保険等への加入
ただし4~8は1~3と同時におこなう場合のみ補助の対象になります。
こどもみらい補助金の金額
こどもみらい補助金の金額は最大100万です。しかし、住宅の要件によって補助金額が異なります。
本項では「注文住宅の新築」「新築分譲住宅の購入」の補助金の金額について詳しくご紹介します。
住宅性の要件によって補助される金額が違う
住宅性の要件は3つに分かれ、それぞれ補助される金額が異なっています。要件は「ZEH」「高い省エネ性能等を有する住宅」「一定の省エネ性を有する住宅」です。
いずれも申請時には公的機関が用意した証明書類が必要です。詳細は住宅会社のスタッフにお問い合わせください。
ZEH
ZEHは「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略です。太陽光発電によって創出されたエネルギーが消費電力を上回る住宅を指します。
- ZEH
- NearlyZEH
- ZEHReady
- ZEHOriented
ZEHの種類はこの4つですが、どのZEHを選んでも補助金は同額です。
ZEH住宅の補助金は定額で100万円に定められています。
※ZEHの詳細は資源エネルギー庁のZEH解説ページからご覧いただけます。
【参考】ZEH(ゼット・ゼロ・エネルギー・ハウス)|経済産業省資源エネルギー庁
高い省エネ性能等を有する住宅
高い省エネ性能等を有する住宅として要件を満たすのは以下の3つです。
- 認定長期優良住宅
- 認定低炭素住宅
- 性能向上計画認定住宅
この3種類のいずれかであれば、定額で80万円の補助が受けられます。
一定の省エネ性を有する住宅
一定の省エネ性を有する住宅とは、日本住宅性能表示基準で定めるところの「断熱等性能等級4、かつ、一次エネルギー消費量等級4の性能を有する住宅」を指します。
定額で60万円の補助が受けられます。
こども未来住宅支援事業の期限
こどもみらい住宅支援事業は期限が区切られた事業です。契約や着工、完了などに期限が設けられています。
2022年4月28日、こどもみらい住宅支援事業における各種手続きの期限が延長されました。原油価格や物価の高騰による住宅価格への影響が延長理由です。
事業発足時点と変更点がありますので、必ずご確認ください。
契約期限
2022年6月現在、契約期限は以下の通りです。
- ZEH、高い省エネ性能等を有する住宅…2023年3月31日
- 一定の省エネ性能を有する住宅…2022年6月30日
この期間中にこどもみらい住宅事業者と工事請負契約、あるいは売買契約を締結した住宅が申請対象です。なお、変更契約は除かれますのでご注意ください。
工事着工期限
工事着工期限は、工事請負契約をした住宅事業者が事業者登録をおこなってから「2023年3月31日」までと定められています。
事業者登録をおこなっていない業者による施工は補助の対象外になりますので、あらかじめ確認をおすすめします。なお、事業者登録の期限は2023年2月28日です。
交付申請期限
交付申請期限は「2023年3月31日」です。
新築住宅は補助額以上の工事が完了してから、リフォーム工事はすべての工事が完了してからの申請になります。工事の完了を確認できる書類の提出が必要です。
完了報告期限
工事の完了を報告する完了報告期限は3つに分かれます。建物の種類に応じて期限が異なります。
- 戸建住宅…2023年10月31日
- 共同住宅等で階数が10以下…2024年7月15日
- 共同住宅等で階数が11以上…2025年5月31日
完了報告は交付が決定したあとにおこないます。
こども未来住宅支援事業の申請方法
こどもみらい住宅支援事業の申請は煩雑な印象がありますが、実際のところ、住宅購入者はほとんど手続きをおこなわなくても良いシステムです。
住宅建築会社・住宅販売会社が申請をしてくれる
こどもみらい住宅支援事業の申請は、住宅購入者ではなく、住宅建築会社や住宅販売会社がおこないます。
かといって、補助金が住宅購入者に還元されないわけではありません。申請手続きをした住宅建築会社や住宅販売会社が一度受領したあと、住宅購入者に還元されます。
こども未来住宅支援事業の注意点
こどもみらい住宅支援事業の申請にあたり、注意しておきたいポイントを2点ご紹介します。工事請負契約を結ぶ業者とよく確認し、トラブルを未然に防ぎましょう。
注意点①:交付申請期限
申請にはいずれも期限がありますが、中でも交付申請期限と工事の出来高の関係にはとくに注意を払いましょう。
交付申請時点で「補助額以上の工事出来高」に達していなければ補助の対象にならないためです。
交付申請期限ぎりぎりのスケジュールでは間に合わない可能性がありますので、契約した住宅建築会社や住宅販売会社とよく確認しておきましょう。
注意点②:他の補助金と併用ができない
こどもみらい住宅支援事業は、原則として補助対象が重複する国の補助金制度との併用ができません。
ただし、地方公共団体の補助制度であり、かつ、国費が使われないものであれば併用が可能です。併用が可能な補助金は以下になります。
【新築住宅・新築分譲住宅】
- すまい給付金
- 住まいの復興給付金
- 外構部の木質化対策支援事業
- 住宅ローン減税等の税制優遇
- 被災者生活再建支援制度
- 解体工事への補助
【リフォーム】
- 住宅ローン減税等の税制優遇
- 被災者生活再建支援制度
- そのほか工事請負契約が別である場合の併用可能制度あり
詳しくは契約した住宅建築会社や住宅販売会社にご確認ください。
まとめ
こどもみらい住宅支援事業は子育て世帯や若者夫婦世帯の新築住宅の取得、全世帯の住宅リフォームに大きな一助となってくれます。
金銭的な負担の軽減があること、煩雑な手続きは住宅会社のスタッフに任せられるということなど、ご利用の際には数々のメリットを感じていただけるでしょう。ぜひ皆様にご活用いただきたい制度です。
対象 | 補助金の上限額 |
---|---|
ZEH | 100万円 |
高い省エネ性能を満たした住宅 | 80万円 |
一定の省エネ性能を満たした住宅 | 60万円 |
属性 | 内容 | 補助金の上限額 |
---|---|---|
子育て世帯 若者夫婦世帯 |
既存住宅を購入しリフォーム | 60万円 |
上記以外のリフォーム | 45万円 | |
その他の世帯 | 安心R住宅を購入しリフォーム | 45万円 |
上記以外のリフォーム | 30万円 |
該当する世帯にはメリットが多く、ぜひ活用していただきたい制度です。
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