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公開:2021.11.12   更新:2023.01.31

20〜30坪でできるコンパクトな平屋とは?間取りをご紹介

子育て世代からシニア世代まで、幅広く人気のあるコンパクトな平屋
家族構成が、夫婦世帯から子育ての時期が過ぎ、やがて子供は独立していく。また若き夫婦世帯の時のように夫婦2人の老後が始まります。このようにライフステージが変化しても、ほどよい広さで暮らしやすい住環境を約束してくれるのが、コンパクトな平屋で暮らすという選択です。
この記事では、平屋住宅に憧れる方々の参考になるように、30坪までのコンパクトな平屋について紹介します。

 

コンパクトな平屋の広さとは

平屋は一般的に「20〜30坪が最も暮らしやすい広さ」といわれています。
30坪を超えると生活導線も長くなり、使いにくい間取りになってしまいます。また、お子さまが独立した後、夫婦2人暮らしには広すぎて掃除するのも大変です。

快適に暮らせる広さは、夫婦2人であれば20〜25坪、子供が1〜2人の家族なら30坪は必要でしょう。
間取りも3LDKが主流ですが、子供部屋など部屋数が必要な場合は4LDKも可能です。
また、平屋は屋根裏にロフトを作り趣味の部屋や収納など多目的空間としても有効利用できます。

コンパクトな平屋若いファミリーからシニア夫婦まで、幅広い世代が充分に暮らせる広さが確保できるのです。

 

コンパクトな平屋の魅力

住宅は広い方が良いという考え方もありますが、コンパクトに凝縮された間取りが実現できる平屋も使いやすく魅力的な住宅です。

 

平屋の魅力①:コミュニケーションがはかりやすい

コンパクトな平屋の魅力は、コミュニケーションがはかりやすいことです。
コンパクトな間取りで、それぞれの空間をつなげて上手くまとめることで家族間の距離が縮まります。

例えば、リビングでご主人様はパソコンに向い、奥様はキッチンでお菓子作り、お子さまはカウンターで宿題をする。声をかければみんなに届く距離で、いつでもコミュニケーションが取れる空気感があります。
また、子育て世代の奥様は、小さなお子さまから目を離すことなく家事ができる環境で、階段でケガをする心配もありません。

コンパクトな平屋は、「家族のふれあいを大切に考えられた素敵なスタイルなのです。

 

平屋の魅力②:効率的な家事導線の実現

コンパクトな間取りにすることで、効率的な家事導線が実現できます。
機能的に重なる部分の導線はできるだけまとめることが重要で、使わない無駄なスペースを作らないことがポイントです。

例えば、キッチンからサニタリーの空間をつなげることで奥様の家事効率をアップさせることが可能です。
キッチンで炊事をしながら洗濯物をたたんだり、お風呂の準備も容易にできます。
移動距離が短いのでお掃除も効率良く済ませられることから、忙しい奥様には魅力的である「家事の時短」を実現してくれます。

 

平屋の魅力③:掃除やメンテナンスがしやすい

コンパクトな平屋は掃除やメンテナンスがしやすいところが魅力です。
2階建て住宅と比較して、掃除機の持ち運びや階段の上り下りの負担が軽減できます。

特にシニアの夫婦にとっては何よりも代え難いことです。2階建て住宅に住んでいるほとんどの高齢者は、2階は物置状態で階段は上らなくなり掃除も疎かになってしまいます。平屋はバリアフリーにもしやすいためシニアから高齢者には最も適した住宅です。

また壁や窓の総面積が小さいため、日々のお手入れやメンテナンスも楽に行えます。
外壁塗装のような長期的な修繕工事の費用も低コストで抑えることができるのです。
コンパクトな平屋は、経済的で家計にも優しい住宅といえます。

 

コンパクトな平屋をつくるときの注意点

注意点①:無駄なく空間をつなげる

コンパクトな平屋は無駄なく空間をつなげることが大切です。

キッチンからバスルームまでのつながりをひと続きにすることで、使わないスペースを省き移動距離を縮めます。
また、室内の延長線上にテラスやデッキを設置し、室内のリビングと連続性を持たすことで、自然が身近に感じられる開放感が味わえます。屋外のスペースがアウトリビングとしてプライベート空間に変えることができるのです。

コンパクトな平屋は、横のつながりと縦のつながり、そして外へのつながりによって、床面積以上の広さに感じる程の空間を作り出せるのです。

 

注意点②:天井高を活かせる空間をつくる

平屋の特徴として、天井高の自由度の高さが挙げられます。

平屋の屋根は様々ですが、近年では人気のスタイリッシュな片流れ屋根が多く採用されています。片流れ屋根にすることで、天井高を確保することができるため採光の確保と開放的な空間作りが可能になるのです。
ロフトやスキップフロアなど、平屋の縦方向に様々な空間を演出することができます。

なお、天井高を利用したロフトなどは、天井高1.4m以下で、床面積の1/2以下であれば床面積に含まれないので固定資産税の観点からも空間の有効利用をおすすめします。

 

注意点③:廊下を少なくした間取りをつくる

コンパクトな平屋は、居住空間を広くするために廊下を減らすことがポイントです。
30坪の平屋は決して広くはありませんが、2階建て住宅と比較すると階段や2階の廊下のスペースが必要ありません。2階建て住宅の階段と廊下は約3坪で6畳分の広さがあるので、同じ床面積であれば、平屋の方が実際に広くスペースを活用することができるのです。廊下のスペースを減らすことでより広く有効に使えるということです。

20〜30坪のコンパクトな平屋の場合は、出来るだけ床面積を有効に活用するため、移動するためだけに使うスペースを省くことが必要です。

 

注意点④:高断熱仕様にする

平屋は、生活スペースがワンフロアなため外気の温度が直接影響してくるので、断熱材にこだわる必要があります。断熱対策をしっかりとするために適正な断熱材を使用することが重要です。また、屋根についても、遮熱効果や断熱効果のある屋根材を使用することも検討しておきましょう。

平屋を建てる際には、設計者と断熱対策について相談することも大切といえます。

 

まとめ

コンパクトな平屋は、シニア夫婦だけの選択肢ではなく若いファミリーにとっても魅力的な住宅です。
20〜30坪のコンパクトな平屋は、スペース的にも上手く間取りを設計すれば2階建て住宅より広々とした空間が実現できます。

何より平屋は、ワンフロアで完結できるため家族間の温かいふれあいが魅力です。
思い描いている理想のライフスタイルを実現できるのは、コンパクトな平屋なのかも知れません。

# 構造・工法