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公開:2022.12.26   更新:2023.05.19

造作家具とは?置き家具との違いやメリット・デメリットを徹底解説

造作家具とは?置き家具との違いやメリット・デメリットを徹底解説

新築戸建て住宅やマンションのリノベーション・リフォームを考えたとき、間取りにピッタリと合わせた、統一感のあるインテリア・家具を配置したい人も多いのではないでしょうか。

お気に入りの間取りを実現するために「造作家具」と呼ばれるオーダーメイドの家具を依頼すると、室内空間にフィットした家具を手に入れられます。

この記事では、造作家具の特徴やメリット・デメリットなどを分かりやすく解説しました。後悔しない家づくりの参考になる内容なので、ぜひ参考にしてください。

 

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造作家具とは

造作(ゾウサク)家具とは、工務店やデザイン事務所などに「部屋専用」の家具制作を依頼し、壁に直接取り付ける家具のことです。オーダーメイド家具や作り付け家具とも呼ばれます。

デザインやサイズを自由に決められる一方、制作にかかる費用は一般的に高い傾向にあるのが特徴です。

造作家具のオーダーも自由度が高く、ヒアリングを踏まえてゼロから制作することもあれば、数種類の選択肢の中からパターンを選択するものもあります。

 

置き家具の違い

「置き家具」は、インテリアショップなどで販売されている既製品の家具を総称する言葉です。造作家具の対をなす言葉で造作家具と比べて、大きく以下3点の違いがあります。

  • 選べるデザインや色味は限定される
  • コストは下がる
  • 使いやすさや機能性に劣る


設置する家具全てを造作家具にするのはコストの兼ね合いもあるため、置き家具と造作家具をバランスよく取り入れる
のがおすすめです。

 

造作家具の種類

造作家具を依頼するのが多い家具は、主に以下が挙げられます。

  • テレビボード
  • 本棚などの壁面収納
  • 洗面台
  • キッチン
  • カウンターデスク


造作家具なら、間取りに合わせて使いやすさや暮らしやすさに配慮しながら、生活導線も踏まえたワンランクアップなインテリア・室内空間を実現できる
のです。

「置き家具では空間を有効活用できない」などとお悩みの方は、造作家具を検討してみるとよいでしょう。

 

造作家具のメリット

造作家具のメリットは、大きく分けて以下の5点です。

  • ベストな寸法の家具を配置できる
  • お好みのテイストにあった統一されたデザインに仕上がる
  • 耐震性が高い
  • 家具を探す手間が省ける
  • 収納する物に合わせて設計できる

 

メリット①:ベストな寸法の家具を配置できる

造作家具であれば設置する場所や既存の家具、インテリアに合わせてミリ単位での設計ができます。

置きたい空間の幅や高さにピッタリ合うような置き家具を探すのは、非常に困難です。

造作家具なら、痒いところに手が届くように家具を配置できます。ベストな寸法の家具を配置できるのが造作家具の最大のメリットといえるでしょう。

【関連記事】注文住宅で後悔しないために!間取り・収納・設計など”6つ”の項目を紹介

 

メリット②:お好みのテイストにあった統一されたデザインに仕上がる

造作家具ならお好みのテイストに合わせて、木材の材質や色味、床の色とのバランスなどすべてをオーダーメイドできますそのため、空間全体を統一されたデザインに仕上げられるのも大きなメリットです。

また、ベストな寸法で家具を設置することにより、置き家具を配置した場合よりも圧迫感を抑えられ、家具が家の一部として溶け込むのも特徴。

空間全体に統一感を持たせられるのも、造作家具を制作するメリットのひとつです。

 

メリット③:耐震性が高い

造作家具は壁に直接取り付けて設置するのが大半なので、地震で倒れるといったリスクを抑えられ、耐震性が高いというメリットもあります。

地震によって本棚などの重さや高さのある家具が倒れてきた場合、下敷きになって動けなくなる可能性も。通路がふさがってしまうリスクもあるため、大型家具の購入・配置には注意が必要です。

壁に直接取り付ける造作家具ならではの特徴を活かし、耐震性の高い住空間にしたい方は造作家具を検討しましょう。

 

メリット④:家具を探す手間が省ける

造作家具はデザイン事務所や工務店の担当者と打ち合わせを通じて制作するため、家具探しの手間が省けます。

置き家具であれば、間取りに合わせて理想的なサイズを計測し、イメージに近い家具を探し回らなければなりません。

休日も忙しくて動けない人などは、担当者との打ち合わせだけで家具を完成させる方が、負担も減らせるでしょう。

 

メリット⑤:収納する物に合わせて設計できる

造作家具であれば、収納する物に合わせてサイズを設計できるメリットもあります。

置き家具の場合、収納したい物がジャストサイズで収まらないこともありますが、造作家具なら収納したい物に照準を合わせられるのも大きなメリットです。

間取りに対してベストな寸法で家具を配置できるだけではなく、収納する物を考慮して高さや幅を調整できるのも造作家具を取り入れるメリットでしょう。

 

造作家具のデメリット

造作家具のデメリットは、大きく分けて以下の3点です。

  • 現物を確認できない
  • 間取りを変えられない
  • 引越しの際に持っていけない、撤去が大変

 

デメリット①:現物を確認できない

造作家具は、完成するまで現物を確認できません

イメージしていた家具が出来上がるのか、品質は担保されるのかなど、置き家具に比べてコストがかかることも踏まえると不安に感じる方も多いでしょう。

しかし、業者によっては設計図や施工事例の見学会などを開催してくれるため、イメージの共有やすり合わせについて極度に心配する必要はありません。

どんな些細なことでもその都度確認し、不安を取り除くようにしましょう。

 

デメリット②:間取りを変えられない

造作家具は壁に直接取り付けて設置するため、間取りの変更はできません

ライフステージの変化が予定される方や、トレンドや季節に合わせて模様替えをしたい方などは、造作家具の制作はあまり向いていないでしょう。

そのため「長く愛着をもって使い続けたい」という方には、造作家具の制作をおすすめします。

造作家具の制作は、長い将来を見据え、慎重に検討しましょう。

【関連記事】家づくりで後悔しやすい”5つ”のポイントを解説!コツを押さえて失敗を防ごう

 

デメリット③:引越しの際に持っていけない、撤去が大変

間取りを変えられないのと同様で、引越しをする際は造作家具を持ち運べません。また、撤去も一苦労というデメリットがあります。

地震対策になるのは大きなメリットですが、動かせない・動かしにくいという側面もあることは押さえておきましょう。

 

造作家具で失敗しないための注意点

造作家具の制作を検討する際は、以下の3点に注意する必要があります。

  • 必要な家具を選択する
  • ライフプランを考慮する
  • 予算を決めておく

 

注意点①:必要な家具を選択する

造作家具は取り外しの難しさがあるため、必要な家具をピックアップした上で造作家具にすべきか、置き家具で対応すべきかを入念に検討しましょう。

長期にわたって必ず使用すると考えられる家具から、造作すべきか置き家具にすべきか判断するのがおすすめです。

 

注意点②:ライフプランを考慮する

現在は家族4人暮らしでも、子どもが独立して家を出た場合には不要になる家具も出てきます。

ライフプランやライフステージの変化を考慮して「変化があった場合でも同じように使えるか」を考えるのが重要です。

現在だけではなく、未来を見据えて造作家具の必要性を検討しましょう。

【関連記事】家づくりで後悔したいためのポイント”4つ”〜よくある事例をもとに解説〜

 

注意点③:予算を決めておく

造作家具を制作することが決まったら、予算を同時に決めておくことをおすすめします。

出来上がりの品質やデザインなどは重要かもしれませんが、コストをかけすぎて生活に支障をきたすようでは本末転倒です。

新築・リノベーション(リフォーム)を問わず、予算を決めた上で造作家具の検討・打ち合わせを進めましょう

 

まとめ

壁に直接取り付けて設置できる造作家具は、間取りに合わせてベストな寸法の家具を配置でき、統一されたデザインに仕上げられるなどのメリットがあります。

一方で、出来上がりまで現物を確認できず、間取りを変えられないなどもデメリットも。

造作家具は、既製品の置き家具と組み合わせつつ、ライフプランを考慮した長期的な目線で検討すると「こんなはずじゃなかった」などの失敗を避けられるでしょう。

造作家具のメリット・デメリットを踏まえ、後悔しない家づくりの参考にしてみてください。

【関連記事】家事導線が楽になる間取りを3つご紹介|具体的な4つのポイント
【関連記事】家づくりで後悔したいためのポイント”4つ”〜よくある事例をもとに解説〜

施工事例から造作家具を採用したお家を探してみませんか?

造作家具のメリット

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メリット①:ベストな寸法の家具を配置できる
メリット②:統一されたデザインに仕上がる
メリット③:耐震性が高い
メリット④:家具を探す手間が省ける
メリット⑤:収納する物に合わせて設計できる

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造作家具の施工事例を見たい方は「詳しくはこちら」からご覧ください。

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この記事の監修

髙田 司

髙田 司

役職取締役設計部長

保有資格一級建築士、耐震診断士、福祉住環境コーディネーター2級

2003年 東海工業専門学校卒業
現場監督、営業、積算、設計などマルチな経歴を持つ。
現在は住宅設計部の部長として、組織づくりなどのマネジメント、クレーム管理、特殊案件の実施設計を担当。また商品開発の一環でモデルハウスの建て替えや、購買部も兼任している。

# お家づくりの用語 #インテリア