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公開:2024.11.27

断熱性能等級とは?4・5・6・7等級の違いと家づくりのポイントも解説

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冬でも室内が暖かい住宅にしたいものの、どの程度まで断熱性能を高めるべきか見極めるのが難しいと感じている人は多いでしょう。
こうした見極めの際に役立つのが、断熱性能基準の一つである「断熱性能等級」です。

この記事では、断熱性能等級の概要に加えて、今後の最低基準となる断熱性能等級4から最高基準の等級7までの違いを詳しく解説します。
断熱性能の高い住宅を建てるメリットや住み心地のよい住宅にするポイントも解説しますので、家づくりの参考にしてください。

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断熱性能等級とは

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断熱性能等級とは、住宅の断熱性能を評価するための基準のことです。
1から7の等級に分類されています。

等級が高いほど、外壁や窓から熱が逃げるのを防ぎ、室内の快適さを保つ性能が高いことを意味します。
評価基準は、冷房期の平均日射熱取得率を意味する「ηAC(イータ・エー・シー)」値と、外皮平均熱貫流率を意味する「UA値」です。

ηAC値は、太陽の光がどれだけ室内に入りやすいかを示します。
ηAC値が低いと太陽光が入らないことを意味するため、遮熱性に優れているといえます。

一方、UA値は外気と室内の温度差を考慮に入れたうえで熱がどれだけ出入りしやすいのかを表す指標です。
UA値が低いほど、断熱性能が優れていると判断できます。

 

2022年に基準が改訂

2022年4月に、住宅性能表示制度の基準が改訂され、断熱性能等級5が新設されました。
さらに同年10月には、より高い断熱性能を求められる等級6と7が新設。

これらの改訂は、地方公共団体などがZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)を上回る断熱性能の基準を設定するようになったことがきっかけで行われました。

 

今後は断熱性能等級4が最低条件に

2022年6月に改正された建築物省エネ法により、すべての建築物に省エネ基準への適合が義務化されました。
省エネ基準とは、建物が持つべき省エネ性能を確保するために求められる住宅の構造や設備を示すものです。

今後は、省エネ基準が断熱性能等級4相当に引き上げられます。
つまり、これまで最高基準だった断熱性能がこれからは最低基準になるということです。

さらに、建築基準法も改正され、建築確認や検査手続きの見直しが進められています。

引用元:国土交通省|2025年4月(予定)から全ての新築住宅・非住宅に省エネ基準適合が義務付けられます

 

断熱性能の等級別の違い

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ここでは、2025年4月(予定)から最低基準となる断熱性能等級4と、新設された等級である5から7までの違いについて解説します。

住宅を建てる際、どの程度の断熱性能が必要になりそうか考える際の参考にしてください。

 

断熱性能等級4

断熱性能等級4は、1999年に制定された次世代省エネルギー基準に基づき、断熱性能を評価します。
断熱性能等級4では、外壁や天井だけでなく、窓や玄関ドアなどの開口部にも高い断熱性が求められ、複層ガラスの使用が義務付けられています。

2025年4月以降は、すべての新築住宅が断熱性能等級4に適合することが義務付けられる予定です。

 

断熱性能等級5

断熱性能等級5は、断熱性能等級4と比較し、さらに厳しい断熱性能を求められます。
具体的には、ZEHを基準とした断熱性能が求められ、評価はUA値やηAC値といった指標をもとに行われます。

2030年以降は、すべての新築住宅に断熱性能等級5への適合が義務化される予定です。
そのため、今後の家づくりにおいて断熱性能等級5は一つの目安となるでしょう。

断熱性能を高めることは、省エネにつながります。
省エネにつながる住宅については、以下の記事でさらに詳しく解説していますので、参考にしてください。

【関連記事】省エネ住宅の条件は?基準や性能・使える補助金・減税措置を解説

 

断熱性能等級6

断熱性能等級6は、HEAT20が提唱するG2レベルに相当し、厳しい寒さにも耐えられる住宅性能があることを示しています。
断熱性能等級を4から6に引き上げることで、約30%の省エネ効果を期待できます。

HEAT20とは「Society of Hyper- Enhanced insulation
and Advanced Technology houses for the next 20 years」の略称です。
日本語で「一般社団法人 20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会」を意味します。

HEAT20が定めている断熱性能の基準は、G1からG3の三段階です。
断熱性能等級6に相当するG2レベルでは、冬の室温が1~2地域で15度、その他の地域で13度を下回らないことが求められます。

ここでいう1地域や2地域とは、地域ごとに必要な断熱性能を示すために国土交通省が定めた区分のことです。
日本を8つに分け、区分ごとに適切なUA値やηAC値を設定しています。

1~8地域までの主な都市を以下の表にまとめましたので、ご確認ください。

1地域 北海道旭川市
2地域 北海道札幌市
3地域 岩手県盛岡市
4地域 宮城県仙台市
5地域 栃木県宇都宮市
6地域 東京都23区
7地域 長崎県長崎市
8地域 沖縄県那覇市


引用元:
国土交通省|新地域区分の概要
一般社団法人 20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会|住宅システム認証

 

断熱性能等級7

断熱性能等級7は、現時点で最高レベルの断熱性能を示す基準です。
HEAT20が提案するG3レベルの基準を満たしており、より厳しい寒冷地でも室温を快適に保つことができます。

また、断熱性能等級4から7にすることで、約40%の省エネ効果が期待できます。

 

断熱性能の優れた家を建てるメリット

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断熱性能の優れた家を建てる主なメリットは、以下の3つです。

  1. 室内の温度差が小さくなるため、ヒートショックを防ぎやすい
  2. エアコンの効率が上がり、節電・節約につながる
  3. 補助金を受けられる可能性がある


断熱性能が優れた家では、夏の熱い空気、冬の寒い空気、いずれの影響も受けづらくなります。
そのため、年間を通じて快適な室内環境を維持しやすくなるでしょう。

さらに、断熱性能を高めることは、ヒートショックのリスクを減らすことにもつながります。
ヒートショックとは、急激な温度変化により血圧や脈拍が変動し、心筋梗塞や脳卒中などのリスクが高まる現象です。

たとえば、暖かいリビングルームから寒い浴室に移動すると、寒暖差が原因で体温が急激に変化し、ヒートショックが起こる場合があります。
断熱性能の高い住宅では、部屋ごとの温度差が小さく、体温が急激に変化することが少なくなるため、ヒートショックが起こりづらくなります。

さらに、エアコンの設定温度を弱めにしても過ごしやすい室温を保てるため、電気代を節約することが可能です。
また、断熱性能の高い家を建てることで、国や自治体からの補助金を受けられる可能性があります。

補助金については以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

【関連記事】【2024年版】新築一戸建てに使える補助金|愛知・岐阜県独自の補助金も

 

住み心地のよい家づくりに必要なこと

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住み心地のよい家を実現するためには、断熱性能だけでなく、気密性も高めることが重要です。
断熱性は、使用される断熱材の性能や厚みによって評価されますが、あくまで数値に過ぎず、実際の快適さを保証するものではありません。

一方、気密性はC値という指標で実際の建物の性能を測定します。
そのため、気密性を高めることは、住み心地のよい住宅を実現するうえで欠かせないポイントといえます。

 

アサヒグローバルホームでは断熱性能等級5相当の家を提供

アサヒグローバルホームでは、断熱性能等級5相当の家を提供しています。
断熱性能等級5はHEAT20が提案するG1基準を満たす断熱性能で、同基準の住宅は外気の影響をうまく抑え、快適な室内環境を実現可能です。

さらに当社では、家全体の気密性を高めることにも注力しており、気密性を示すC値は0.5~0.7㎠/㎡を達成。
この値は、家全体で生じる隙間がはがき1枚分より小さいことを意味します。

ほかにも、当社では断熱性能を高める取り組みを複数行っています。
具体的にどのような取り組みを行っているのかについては、当社の断熱性・気密性ページで紹介していますので、ご覧ください。

 

まとめ:断熱性能等級を理解したうえで家づくりを進めよう

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断熱性能等級が高いほど、より優れた断熱性を備えているといえます。
各等級において、どれほどの暖かさを実現できるのかを理解することで、自分に最適な断熱性能を見極められるでしょう。

断熱性能を高めることは、室内環境を快適に保つためには不可欠です。
加えて、光熱費の削減や補助金の利用にもつながります。

このようなメリットを踏まえ、アサヒグローバルホームでは断熱性能を含む、住宅の快適性を高めるための取り組みに力を入れています。
取り組みの結果、どのような住宅に仕上がるのかは、ラインナップ関連ページで確認できますので、ぜひご覧ください。

【関連記事】断熱材とは?3つの種類と特徴・性能を徹底比較 | 選ぶ基準も解説
【関連記事】高気密高断熱な住宅を建てる際のポイントとは?メリット・デメリットも解説
【関連記事】5種類のサッシと特徴を解説!選ぶ際の3つのポイントもご紹介

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この記事の監修

青木 達也

青木 達也

役職執行役員 住宅工事部 部長

保有資格一級建築施工管理技士、木造建築士、住宅用太陽光発電施工士

京都国際建築技術専門学校 (現・京都建築大学校)を卒業。
2000年にアサヒグローバルホーム入社後、延べ700棟以上の現場を担当。

現在はアサヒグローバルホーム執行役員 住宅工事部部長として家づくりに携わる。

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