公開:2023.10.20
木造住宅の実際の耐用年数は?寿命を延ばすメンテナンスのコツも解説
マイホームを購入する際に、見落としがちなのが住宅の耐用年数です。そもそも、木造住宅と鉄筋コンクリート住宅では、耐用年数が大きく異なります。
また、耐用年数は住宅ローンを組む上でも重要になるポイントです。
そこで本記事では、伝統的な家づくりの手法である木造住宅に着目し、耐用年数について詳しくまとめました。
記事の後半では木造住宅の寿命を延ばすメンテナンス方法も紹介しているので、家づくりで木造住宅を検討中の方は、ぜひ今後にお役立てください。
目次
木造住宅の耐用年数には種類がある
木造住宅の耐用年数といっても、「一概に△△年である」とは言えません。そもそも耐用年数には、以下の4つの種類があります。
- 法定耐用年数
- 期待耐用年数
- 物理的耐用年数
- 経済耐用年数
法定耐用年数は減価償却の計算用
法定耐用年数は、税法上で定められた減価償却を計算するために定められているものです。
固定資産である住宅は、経過年数と共に価値が減少していきます。価値がどれほど減少しているか計算する際の指標として、法定耐用年数を用いているのです。
法定耐用年数は、建物の構造や規模によって異なりますが、一般的な新築の木造住宅は22年と言われています。
課税の公平性を担保するための指標となる法定耐用年数は、耐用年数の中でも代表的な基準といってよいでしょう。
また、住宅を賃貸に出す場合は減価償却資産として経費に計上できるため、その際の計算でも法定耐用年数が利用されます。
期待耐用年数はメンテナンス次第で前後
期待耐用年数とは、通常想定される範囲の維持や管理によって使用できる耐用年数を指します。
建物は時間が経つにつれて劣化していきますが、劣化の速度や具合は定期的なメンテナンス次第で大きく前後します。
そのため、期待耐用年数は建物によっても変わりますが、メンテナンスの仕方でも変わるのです。
定期的にメンテナンスするのはもちろん、適切な時期にリフォームを行うことで、期待耐用年数も大幅に延び、長く住める住宅になります。
なお、定期的なメンテナンスとは、住宅内外の掃除、外壁のコーキングや点検などのことです。
物理的耐用年数は状況や背景次第
物理的耐用年数とは、実際に建物を建物として利用し続けられる年数を指します。
物理的耐用年数は算出できるものではなく、実際に建物を建てて、年数を経過してみないとわかりません。
建築された状況や背景、実際に居住している間のメンテナンス方法などはもちろん、使用されている木材などにも左右されます。
お寺や日本家屋といった古くからの建造物で何百年と残っている建物もあるため、施工状況やその背景次第で物理的耐用年数は大きく異なるのです。
経済的耐用年数は住宅の市場価値と同義
経済的耐用年数は、建物の経済的な価値がなくなるまでの年数を指します。
経済的な価値とは、住宅の市場価値と同義で、不動産鑑定の視点からすると、新築の木造住宅の経済的耐用年数は25年程度と言われています。
しかし、10年も経過すれば流行や人気の間取りなども変わるため、10年・20年後も市場価値があるかどうかはわかりません。
そのため、経済的耐用年数は、物理的耐用年数や法定耐用年数と比べると大幅に短い可能性もあります。
住宅売買の際には、経済的耐用年数がどれくらいあるかを視野に入れて検討するとよいでしょう。
木造住宅はなぜ30年くらいで寿命を迎えるのか
22年は前述の通り法定耐用年数からきていますが、30年という数字はどこから出てきたのでしょうか。
その理由として挙げられるのが、以下の2点です。
- 取り壊しをされる時期
- 水回りの耐用年数
たとえば、マイホームを建てた5年後にお子さまが生まれた場合、就職に伴い家を出るのは、25〜30年ほど経過したタイミングになります。
以後、夫婦2人で住むには大きすぎるから今の家を取り壊して、別のところに移住するケースも少なくありません。
つまり、取り壊しをされる時期が30年前後のため、寿命が30年と言われている可能性も考えられます。
また、キッチンやお風呂場など水回りの耐用年数が、おおよそ20〜30年と言われているのも理由の1つです。
そのような理由から、木造住宅の寿命は約30年と言われているようです。
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木造住宅の耐用年数を延ばすメンテナンス方法
それでは、木造住宅の耐用年数を延ばすメンテナンス方法を紹介します。具体的なメンテナンス方法は以下の3つです。
- 水回りを中心としたこまめな掃除
- プロに定期的なメンテナンスを依頼する
- 適宜リフォームして躯体に負担をかけない
水回りを中心としたこまめな掃除
まず1つ目が水回りを中心としたこまめな掃除です。
前述の通り、水回りは20〜30年でパッキンなどが寿命を迎えます。そのため、特に水回りに関してはこまめな掃除が重要なのです。
毎日のお風呂後に清掃したり、キッチンの排水口をきれいにしたりすることで、設備が腐食せず長持ちします。
汚れたまま放置しておくと汚れがこびりついて落ちなくなり、劣化を早める原因になりかねません。
また、汚れがあると虫が入り込みやすくなる可能性が高まり、躯体自体の劣化につながるおそれもあります。
当然ですが、水回りだけでなく、その他の部分もこまめな掃除を心掛けましょう。
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プロに定期的なメンテナンスを依頼する
プロに定期的なメンテナンスを依頼することで、家の寿命は大幅に伸ばせるでしょう。
建物は外や室内の見える部分だけではなく、屋根裏や基礎などの見えない部分も重要です。
見えない部分は素人が見てもわからないため、プロに依頼して定期的に点検してもらいましょう。
工務店によっては、新築後の定期的な点検がパックになっていることもあります。
メンテナンスは積極的に受けて、悪い部分や弱い部分があれば補強するようにしましょう。
また、住宅の設備に関しては、それぞれのメーカーによって保証期間も異なります。
適切にメンテナンスを受けられるよう、あらかじめ保証の種類や期間を確認しておきましょう。
適宜リフォームして躯体に負担をかけない
必要に応じて適宜リフォームして、躯体に負担をかけない配慮も大切です。
悪い部分を放置しておくと、そこから傷みが広がって躯体に負担がかかる可能性があり、別の箇所にも異常が出てきてしまいます。
生活するうえで重要なトイレやお風呂場、キッチンなどは適宜リフォームしましょう。
ただ、リフォームするにも予算があるため、ローン残高も視野に入れつつ、リフォームしないといけないところを見極めることが大切です。
アサヒグローバルホームの木造住宅は60年の長期保証
アサヒグローバルホームでは、施工品質に自信があるからこその60年の長期保証を提供しております。
新築お引き渡し2か月から半年、1年、2年、5年、10年、15年、20年の無償点検を経て、30年から10年ごとの有償メンテナンスを承っています。
そのほかにも、国によって義務付けられた10年の住宅瑕疵担保責任保険を全ての住宅に導入しているので、安心して住み続けられるでしょう。
また、入居後に心配なことがあったり、台風や地震で家に不調が出たりした際には、24時間対応のカスタマーサポートセンターが承ります。
建てた後もお客様が末永く安心して住み続けられる保証を準備しておりますので、当社の家づくりに対する保証に関してもっと知りたい方は、「メンテナンスについて」をご覧ください。
まとめ:木造住宅の耐用年数はメンテナンス次第で延ばせる
耐用年数にもいくつかの種類がありますが、木造住宅の耐用年数は一般的に20〜30年と言われています。
しかし、メンテナンスや点検次第で、住宅の耐用年数は大きく変わります。
メンテナンスや点検は、一般には分からない部分も多く、プロの目による点検が重要です。
家は建てて終わりではなく、その後の保証が充実し、メンテナンスをきちんと行ってくれる工務店を選びましょう。
本記事を参考に木造住宅の耐用年数に関する理解を深め、理想の家づくりにお役立てください。
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アサヒグローバルホームでは、お客様に安心して頂ける最高品質の住宅を提供しております。
耐用年数を延ばすためのメンテナンス方法は以下の3つです。
方法①:水回りを中心としたこまめな掃除
方法②:プロに定期的なメンテナンスを依頼する
方法③:適宜リフォームして躯体に負担をかけない
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