公開:2024.02.16 更新:2024.02.19
モールテックスとは?メリット・デメリット・よくある後悔を解説
「モールテックス」とは防水性と強度に優れた左官塗材のことで、モルタルの一種です。
カラーバリエーションが多く、デザイン性も高いため、モールテックスを取れる家が増えています。「モールテックスを採用する前に、どんな特性を持っているか知りたい」と考える方も多いでしょう。
よく調べずに決めてしまうと、生活を始めてから「使い勝手が悪い」と失敗を感じる場合もあるので注意が必要です。
そこでこの記事では、モールテックスの定義やメリット・デメリットを解説します。
モールテックスでよくある後悔や施工事例についても紹介するので、参考にしてください。
目次
モールテックスとは
モールテックスとは、高い強度・防水性を持った左官塗材のことで、モルタルの一種です。
左官塗材とは空気などとの化学反応で固まる材料を指し、固まるまでの間に壁に塗ってきれいに仕上げるために利用されます。
モールテックスの材料はモルタルとほぼ同じですが、特殊な樹脂を混ぜて粘着性・柔軟性を向上させているのが特徴です。
さらに、デザイン性・機能性・耐久性も優れているため、近年の家づくりにおいて人気を集めています。
モールテックスの採用がおすすめな場所
モールテックスの採用がおすすめな場所は、以下の通りです。
- 外壁
- キッチン
- シャワールーム
- 洗面台
水を通さず、かつ薄く仕上げられることから、水回りや防水性を高めたい部分に採用される傾向にあります。
また、水を使用していないことから素材から水が蒸発してひび割れる心配がないため、どのような場所でも見た目をキープできるのも魅力です。
不燃性にも優れており、万が一の場合にも燃え広がりにくいので、キッチンの利用に向いています。
キッチンについて理解を深めたい方は、以下の記事もご覧ください。
【関連記事】【2023年版】おすすめキッチンメーカー3社をわかりやすく比較
モールテックスの活用アイデア
モールテックスの活用アイデアは、以下の通りです。
- ダイニングテーブル
- バーやキッチンなどのカウンター
- アクセントにしたいアイテム
防水性の高いモールテックスはモルタル同様にクールで無機質な質感なので、水に濡れる可能性があり、かつスタイリッシュに仕上げたい場所・家具に活用しましょう。
例えば、ダイニングテーブルやキッチンカウンターは、水をこぼしたりはねたりする場合がありますが、モールテックスを採用すれば安心です。
また、木製家具などとの相性が良く、ウッドテイストな空間にアクセントを取り入れたい際にも役立ちます。
スタイリッシュな家を目指している方は、以下の記事もご覧ください。
【関連記事】スタイリッシュでかっこいい家づくりのポイントとは?施工実例3選も紹介
モールテックスとモルタルの違い
モルタルとは、セメント・水・砂を混ぜた建築材料のことで、家づくりにおいては床や壁などに使用されるのが一般的です。
モールテックスとモルタルの違いは、下表の通りです。
モールテックス | モルタル | |
特徴 | ・高い防水性がある ・強度が高くひび割れしにくい ・カラーバリエーションが豊富 |
・吸水性が高い ・ひび割れが生じやすい ・カラーバリエーションが多くない |
防水性の有無は大きな違いとなり、モールテックスは水回りにも利用できますが、モルタルは吸水性が高いため、モルタル単体では使うのが難しいといえます。
カラーバリエーションの面ではモールテックスのほうが豊富なため、家のテイストに合わせやすいのが特徴です。
また、モールテックスとモルタルには共通点もあり、両者ともに耐火性に優れています。
用途や目的に合わせて、モールテックスとモルタルを使い分けましょう。
モールテックスを使うメリット・デメリット
モールテックスを使うメリット・デメリットについて、詳しく解説していきます。
メリットのみで判断すると後悔する可能性があるので、デメリットも踏まえて決定しましょう。
モールテックスを使うメリット
モールテックスを使うメリットは、以下の通りです。
- 高い防水性がある
- シームレスで美しく仕上げられる
- カラーバリエーションが豊富
- 耐久性に優れている
- 柔軟性や強度がある
- 接着力がある
モールテックスには高い防水性があり、キッチンや洗面台など、水回りにも安心して利用できます。
標準カラーは全64色とバリエーションが豊かで、家の雰囲気や好きな色に仕上げられるのも魅力です。
さらに、柔軟性・強度・耐火性があるため、ひび割れを心配する必要がなく、火を使うキッチン周りなどにも使えます。接着力があり、モルタルなどさまざまな素材の上から塗ることも可能です。
また、モールテックスの無機質な質感は自然素材とマッチしやすく、アクセントとしても活用できるでしょう。
モールテックスを使うデメリット
モールテックスを使うデメリットは、以下の通りです。
- 定期的なメンテナンスが必要になる
- 価格が高額になる
- 表面が汚れやすい
防水性などの機能や見た目を維持するためには、定期的なメンテナンスが必要になり、手間がかかります。
モールテックスのメンテナンス周期は、仕上げの種類によって異なり、以下の通りです。
- オイル仕上げ:半年~1年ごとでオイルの塗り直し
- ニス仕上げ:10年ごとでニスの塗り直し
後悔しないためにも、事前にメンテナンス方法について工務店に確認してください。
モールテックスは施工の工程が多いことから、価格が高額になるケースがあり、見積もり時にしっかりチェックする必要があります。
また、モルタル同様にモールテックスも表面が汚れやすいため、念頭に置いて生活しましょう。
モールテックスを採用した人によくある後悔
モールテックスを採用した人によくある後悔は、以下の通りです。
- 費用が高額で予算をオーバーした
- 施工期間が長くなり、入居が想定より遅れた
- 細かな部分で仕上がりが粗かった
- 施工できる業者がなかなか見つからなかった
デメリットを踏まえずにモールテックスを採用すると、予算がオーバーしたり、入居までに時間がかかったりする場合があります。
便利でデザイン性の優れたモールテックスですが、場所・用途を考慮して適切な下地処理や撥水材処理を実施しないと後悔する可能性があるので、実績豊富な業者に依頼すると安心です。
ただし、モールテックスの歴史は浅いため、対応している業者は限りがあるので注意しましょう。
モールテックスを採用した施工事例3選
モールテックスを採用した施工事例として、以下の3つを紹介します。
- こだわりの家モデルハウス春日井店
- ECO家事モデルハウス津店
- 北欧インテリアを楽しむ、ナチュラルカラーの優しいお家
注目ポイントなども解説するので、家づくりの参考にしてください。
事例①:こだわりの家モデルハウス春日井店
「こだわりの家モデルハウス春日井店」では、以下の2点が注目ポイントです。
- キッチンにモールテックスを採用
- 木製のインテリアと組み合わせておしゃれに演出
グレー系のモールテックスを取り入れたキッチンは、シンプルでスタイリッシュな印象を与えています。
防水性が高いため水はねがあっても安心で、ストレスなく料理ができるのも魅力です。
また、無機質なモールテックスは木製のダイニングテーブルや棚などとの相性が良く、組み合わせることでワンランク上のLDKを実現しています。
事例②:ECO家事モデルハウス津店
「ECO家事モデルハウス津店」では、以下の2点が注目ポイントです。
- モールテックスと木製の素材と組み合わせたキッチンを採用している
- 背面収納などをモールテックスと同じ色を使用している
キッチンカウンター全体をモールテックスにするのではなく、カウンター前面に木製の素材を採用しており、温かみを感じられます。
床材なども木製のため、キッチンカウンターにも木製を取り入れることで、周囲と馴染みやすいのも特徴です。
背面収納などをモールテックスと同じグレー系の色を使用しているため、キッチン全体に一体感が生まれています。
実際にモデルハウスを見てみたいという方は、当社の来場予約をご覧ください。
事例③:北欧インテリアを楽しむ、ナチュラルカラーの優しいお家
「北欧インテリアを楽しむ、ナチュラルカラーの優しいお家」では、以下の2点が注目ポイントです。
- 門塀にモールテックスを採用している
- 門塀の周辺にグリーンを組み合わせ外観全体のデザイン性が高い
門塀にモールテックスを採用しており、凹凸がなくシンプルに見えるため、外観全体の雰囲気にマッチしています。
また、防水性が高いため、雨が浸透して劣化するのを防ぐことが可能です。
門塀の周辺にグリーンを組み合わせてナチュラルテイストに仕上げており、外観全体のデザイン性がアップしています。
まとめ:モールテックスを上手く利用して住み心地の良い住まいを手に入れよう
モールテックスとはモルタルの一種で、防水性・強度・デザイン性に優れているのが特徴です。
キッチン・シャワールーム・洗面台などに使用されるケースが多く、アイデア次第ではさまざまな場所に活用できます。
モールテックスのメリットをおさらいしましょう。
- 高い防水性がある
- カラーバリエーションが豊富
- 耐久性に優れている
- 柔軟性や強度がある
定期的なメンテナンスが必要になるなどのデメリットもあるため、注意が必要です。
今回の記事を参考にしながら、モールテックスを取り入れた家づくりを進めてみてください。
当社では、お客様の理想の家づくりを実現するお手伝いをしています。施工事例ページではさまざまなテイストの事例を紹介しているので、ぜひご覧ください。
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