公開:2023.07.03 更新:2023.07.26
共働き世帯の間取りは家事動線がポイント!おすすめ事例3選も紹介
女性の社会進出や家庭の経済的な理由により、共働き世帯数は右肩上がりの状況が続いています。614万世帯が共働き世帯だった1980年に対し、2022年には1262万世帯と約2倍も増加しているのが実情です。
共働き世帯の増加にともない、多くの家庭が慌ただしい日常を送っています。家族がストレスなく快適に過ごせるよう、間取りを考えるときに重要視したいポイントが「家事動線」です。
家事動線を考慮した間取りにすることで、時短が実現できます。また、お互いにストレスのないスペースを確保するためには、仕事や子どもについて話し合うのも重要です。
この記事では、共働き世帯が間取りを考えるときのポイントを解説します。家事動線を考慮した3つの事例も紹介しますので、間取りを検討中の共働き世帯は参考にしてください。
引用元:独立行政法人労働政策研究・研修機構 | 2023年専業主婦世帯と共働き世帯
目次
共働き世帯の間取りは家事動線がポイント
共働き世帯が間取りを考えるうえで重要なポイントは、家事動線です。効率のよい動線にすることで、時短が可能になり、家事の負担が軽減されます。共働き世帯がチェックしたい家事動線のポイントは、以下の3つです。
- ランドリールーム
- 収納スペース
- キッチンまわり
移動の手間を省き、快適に生活できる間取りの参考にしてください。
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ポイント①:ランドリールーム
1つ目のポイントは「洗う・干す・しまう」を一度にできるランドリールームの設置です。1階で洗濯をして、2階に干す・収納するとなれば、移動時間がかかります。
すべての動作をまとめてできる部屋を設けることで、家事の負担やストレスの軽減が可能です。ランドリールームに収納棚を設置すると、衣類を各部屋に片づけるといった手間もかかりません。
キッチンとランドリールームの距離が近いと、家事を同時進行しやすいですが、室内干しか外干しかによっても間取りは異なります。
2階にランドリールームを置くと、室内だけでなくベランダにも干せるのはもちろん、洗面室の混雑を回避できるのもメリットです。ランドリールームを設ける場合、ベランダまでの距離も含めて考えるようにしましょう。
【関連記事】家事動線の良い間取りにおすすめ!ランドリールーム
ポイント②:収納スペース
2つ目のポイントは、収納スペースです。収納スペースが足りないと、ごちゃごちゃした印象になったり、物を探す手間がかかったりします。
できるかぎり移動の負担を減らせるよう、上着やカバンなど、仕事や学校で使うものを収納できるスペースを玄関に設けるのもおすすめです。
また、買い物へ行く回数を減らすためにまとめ買いする家庭もあります。食材をストックできるよう、パントリーの広さを考慮するのが大切です。考慮したい主な収納スペースは、以下の通り。
- シューズクローク
- パントリー
- クローゼット
- 壁面収納
- 玄関収納
家族構成を踏まえながら、収納スペースを準備するようにしてください。
ポイント③:キッチンまわり
3つ目のポイントは、ワークトライアングルを意識したキッチンまわりです。ワークトライアングルとは、シンク・コンロ・冷蔵庫をつなぐ三角形の家事動線を言います。
3つの動線が正三角形に近いほど、効率性の高い作業が可能です。また、左右から出入りできるアイランドキッチンにすると、キッチン内の渋滞を回避できます。
ダイニングテーブルをキッチンと横並びにもできるため、配膳や食事、片付けまでの時短につながるのがメリットです。キッチンまわりは、ストレスなく作業できる動線を意識するようにしましょう。
共働きで間取りを考える際に話し合うこと
共働きで間取りを考える際に話し合っておくべき点は、以下の3つです。
- 将来の子ども・子育てについて
- 仕事について
- 一人の時間について
快適な生活を送るためにも、ポイントを押さえておきましょう。
ポイント①:将来の子ども・子育てについて
子どもの人数によって、部屋の確保や収納スペースの広さが異なります。夫婦だけでの生活では十分な広さも、子どもが増えて窮屈になってしまう場合があるからです。
豊かな住生活をするために必要とされる住宅面積の水準について、国土交通省は以下のように定めています。
(1)一般型誘導居住面積水準
① 単身者 55 ㎡
② 2人以上の世帯 25 ㎡×世帯人数+25 ㎡
(2)都市居住型誘導居住面積水準
① 単身者 40 ㎡
② 2人以上の世帯 20 ㎡×世帯人数+15 ㎡
注1 上記の式における世帯人数は、3歳未満の者は 0.25 人、3歳以上6歳未満の者は 0.5 人、6歳以上 10歳未満の者は 0.75 人として算定する。ただし、これらにより算定された世帯人数が2人に満たない場合は2人とする。
例えば大人2人、子ども5歳と1歳の計4人で一軒家に住む場合、以下のように計算されます。
世帯人数:父(1人)+母(1人)+5歳の子ども(0.5人)+1歳の子ども(0.25人)=2.75人
誘導居住面積水準:25㎡×2.75人+25㎡=93.75㎡
したがって、豊かな住生活をするためには93.75㎡は必要です。しかし上記の計算は子どもが5歳と1歳のため、2人が成長して10歳以上になった場合、以下のように計算されます。
世帯人数:父(1人)+母(1人)+10歳以上の子ども(2人)=4人
誘導居住面積水準:25㎡×4人+25㎡=125㎡
子どもの成長を考慮すると、125㎡あれば家族4人で快適に過ごせる空間が実現できます。世帯人数に応じて居住面積は異なるほか、子どもが小さいうちは目が届くよう子育てスペースを考えなければいけません。そのため間取りを考えるときは、子どもの人数や子育てする場所について話し合うのが重要です。
ポイント②:仕事について
間取りを考えるうえで、共働きによる生活リズムのズレについても話し合う必要があります。どちらかの帰宅が遅い場合、寝室とキッチン、またはランドリールームの距離が近いと睡眠を妨げる可能性があるからです。
また、物音を立てないよう気を使いながら生活していたら、ストレスにつながります。お互いに快適な空間を実現するためにも、それぞれの勤務時間を考慮しながら間取りを決めるようにしましょう。
ポイント③:一人の時間について
映画を観たり読書したりと、自分の時間を大切にしている人もいます。そのため、一人の時間については間取りを決める際、夫婦で話し合うのが大切です。
仕事をしていると、人間関係によるストレスをためてしまう場合もあるでしょう。人によっては、自分自身と向き合い、気持ちを切り替えるために一人の時間を取ることもあります。
お互いに居心地のよいスペースを確保できるよう、間取りを考えるときは個室の必要性についても話題に挙げるのがポイントです。
共働き世帯におすすめの間取り事例
共働き世帯におすすめの間取り事例は、以下の3つです。
- 家具のようなキッチンとサンルームが魅力的な家
- 心豊かな暮らしを愉しむアイデア満載の家
- 上質な空間を味わう屋上があるホテルライクな家
それぞれのポイントや魅力を紹介します。
事例①:家具のようなキッチンとサンルームが魅力的な家
「家具のようなキッチンとサンルームが魅力的な家」では、以下の2点がポイントです。
- キッチンとダイニングテーブルを横並びに設置
- 洗面室に収納スペースを確保
キッチンの横にダイニングテーブルを並べることで、配膳や食事、片付けまでの移動時間が短縮できます。また、ダイニング周辺の通路幅を広くしているため、複数人がキッチンを行き来できるのも特徴です。
さらに、洗濯機の隣に収納スペースを確保できるよう洗面室は広めの間取りになっており、衣類を取りに行く手間がかかりません。顔を洗ってから着替えまでを洗面室で済ませられるため、忙しい朝でもスムーズに準備できます。
事例②:心豊かな暮らしを愉しむアイデア満載の家
「心豊かな暮らしを愉しむアイデア満載の家」では、以下の2点がポイントです。
- 効率性を重視した家事動線
- 上着などをかけられる土間収納を設置
効率良く行動できるよう収納スペースにこだわっており、キッチンと洗面室、浴室までが一直線になっているキッチンと洗面室、浴室までが一直線になっているのが特徴です。
キッチンと洗面室の間にはファミリークローゼットを設置し、洗濯と衣類の片付け、着替えまでをワンフロアでできるようにしています。洗面室までは玄関からもアクセスできるため、身支度できたらすぐに外出できるでしょう。
また、玄関にある土間収納には、上着やカバンをしまえるよう可動棚とハンガーパイプを取り付けています。天候に合わせた身支度が玄関でできるのもメリットです。
まとめ:共働き世帯の間取りは家事動線がポイント!
共働き世帯の間取りは、移動の手間がかからないよう家事動線を意識するのがポイントです。効率性の高い間取りにすることで、家事の負担が軽減され、快適に過ごせます。
家族のライフスタイルに合わせてランドリールームやキッチンまわり、収納スペースを考えるのがおすすめです。
また、子どもの人数や仕事、一人の時間について話し合うことで、居心地のよいスペースを確保できます。本記事の事例を参考にしながら、共働き世帯に最適な間取りを実現してください。
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共働き世帯は、家事動線を意識した間取りにすることで、快適な暮らしを実現できます。
共働きが間取りを考えるうえで重視したい梶導線のポイントは、以下の3つです。
ポイント①:ランドリールーム
ポイント②:収納スペース
ポイント③:キッチンまわり
アサヒグローバルルームでは、家事の負担を軽減できる自由度の高い空間を追求し、共働きに最適な間取りを数多く手掛けています。